この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のクリエイティブ担当・松田が、ウェッジウッド・和・歴史にまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。
そのほか、金彩を施した作品も多く、豪華でありながら、規則的で簡潔な印象もあります。
前回の「〜洋食器の歴史〜 ロココ様式」に引き続き、
今回はネオ・クラシック様式(ネオ・クラシカル様式)についてご紹介します。
前回ご紹介したロココ様式は、フランス革命により
ルイ16世とマリー・アントワネットが処刑されることで終焉を迎えました。
浪費を続けた貴族たちの間で流行した“優雅な”ロココ様式に対する反動から、
真面目な姿勢で“古きよき古典”へ立ち返り生まれたのがネオ・クラシック様式です。
ネオ・クラシック様式は1770〜1830年頃のヨーロッパ全域で流行しました。
ロココ様式への反動のほか、18世紀中頃の古代ローマ都市の発掘も引き金となり、
古代への憧れがこの様式の思想に発展することになったのです。
この経緯からネオ・クラシック様式は「新古典主義」とも呼ばれています。
古典が表す歴史とは古代ギリシャや古代ローマのことを意味しているので、
新古典主義とは古代ギリシャ・ローマ様式の復興にほかなりません。
そのためネオ・クラシック様式の特徴には、古典的な均衡と調和のとれたデザインで、
古代ギリシャ・ローマの美的形式を基本としている点が挙げられます。
ネオ・クラシック様式の象徴的な芸術品として今なお語り継がれているのが、
英国陶工の父と呼ばれるウェッジウッドの創始者、
ジョサイア・ウェッジウッドが手がけた「ジャスパー」です。
ジャスパー誕生のきっかけは、古代ローマの芸術品として発掘された
カメオグラス製『ポートランドの壺』からアイデアを得たことによるものです。
この壺の美しさに魅せられたジョサイアは、4年の月日をかけて
ジャスパーを用いたレプリカを制作して、新古典主義として発表しています。
初披露となったロンドンの展示会では、その完成度の高さに多くの人が息を飲み、
新古典主義の最高傑作といわれるほどだったそうです。
ネオ・クラシック様式の影響を受けた陶磁器の特徴としては、
花や葉が扇状に広がった植物模様・パルメットをはじめ、
ガーランド、月桂樹、神話のモチーフなど、
古代ギリシャ・ローマ時代を思わせる装飾が施されている点です。
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