この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のバイヤー・竹本が、テーブルコーディネート・ひな祭りにまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。
イースター(復活祭)といえば、キリスト教の教会歴における最も重要な日で、キリスト教文化の欧米では、祝日となり、盛大にお祝いが催されます。
もちろん、仏教徒の多い日本人にあまりなじみはなく、イースターといえば卵というぐらいしか、思い浮かびません。伝統的に復活祭の前、46日間は肉、乳製品、卵を食べることを禁じられており、復活祭の日に初めて解禁になるため、復活祭の正餐の食卓には、卵、バター、乳などをふんだんに使った復活祭独特の菓子パンやケーキが作られるそうです。そのなかで、一番有名なのがゆで卵の殻に鮮やかな彩色を施したり、美しい包装をしたゆで卵を出す習慣のイースターエッグです。国や地域によっては、復活祭の際に庭や室内のあちこちに隠して子供たちに探させるといった遊びも行われ、近年では卵だけでなく、卵をかたどったチョコレートも広く販売されているそうです。
このように、卵は欧米では復活や、生命などキリスト教と深く結び付き、昔から食されていたようですが、日本で一般の人が食べるようになったのはいつごろからでしょうか?
日本に鶏は約2500年前、中国から朝鮮半島を経由して伝えられています。古事記には、天の岩戸に隠れた天照大神の記述の中に、長鳴鳥=鶏を集めて鳴かしたとあります。また、雄略天皇の頃には鳥飼部という養鶏専業の民が存在し、日本での養鶏が古くから行なわれていたようです。
この当時、鶏肉は食用に、鶏卵は食膳や薬として利用されていました。しかし、1336年に仏教の「牛馬犬猿鶏の肉を喰う無かれ、犯すものあれば罰する」という布告が天武天皇により出され、1390年には「殺生禁断の令」が聖武天皇により出され、畜肉を食べる風習はなくなりました。
一般的に、タマゴを食べるようになったのは、江戸時代に入ってからのことで、タマゴ売りも出てきましたが、まだまだ庶民には手の届かない特別な栄養食で高嶺の花といえる存在だったようです。
誰でも食べられるようになったのは昭和30年以降のことで、この時代は食生活に対する日本人の意識が大きく転換し栄養改善普及運動も盛んになり、食生活の欧米化が一気に促されて、数々の栄養素の中でもタンパク質やカルシウムが重要視され、肉・卵・牛乳・乳製品を積極的に食べることが推奨されました。
「巨人・大鵬・タマゴ焼き」と子供に人気があるものの代表として称されたり、タマゴこそ健康の象徴、タマゴを食べていれば健康になれる、と信じて疑わない人が大勢いました。
そのまま茹でたり、焼くだけでも立派なおかず、またマヨネーズや、揚げ物の衣に入れたり、風邪の時はタマゴ酒、ケーキをふっくらと焼き上げるのも卵の性質を利用しています。本当に万能食品のタマゴ。私は最近ラーメンに入れる醤油漬けのゆでたまごがお気に入りです。あなたの好きな卵料理は何でしょうか?
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