この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のショップスタッフ・三宅川が、キャンドル・歴史・七夕にまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。
ル・ノーブル京都四条本店のある四条通りは、ただ今祇園祭の宵々山の熱気に包まれています。
四条店からひょいと顔を出せばそこに鎮座しているのが祇園祭において最も長い歴史をもつ「長刀鉾」。山鉾巡行の順番は籤引きで決められますが、この「長刀鉾」は【くじとらず】といい古例により毎年先頭を飾ると決められています。
通りに張られた注連縄を刀で切り、巡行の始まりを告げる大事な役割を担うため、山鉾の中で唯一人形ではなく本物の稚児が乗っているのです。
もう一つ鉾町の子供が大活躍するのが蝋燭(ろうそく)売り。14日から各山で蝋燭や粽(ちまき)を売りに出す可愛いわらべ歌の声が聞こえてきます。
ろうそくいっちょう 献じられましょうろうそくいっちょう どうですか ♪
どうもこの独特の節回しが耳に残り、この季節になるとついつい口ずさんでしまいます。そこで今回のコラムでは その「ロウソク」についてのお話しです。
「ロウソク」とひとまとめに表現しましたが原料も製法も様々。その定義は【綿糸などをねじり合わせたものを芯にして、芯の周囲に蝋やパラフィンを成型したもの】のこと。芯の先に火をともす事により蝋がとけて芯に染み込み、それが気化して燃焼することで一定の明るさを保ちながら燃え続けます。ロウソクは、その原料、製法により大きく洋蝋燭と和蝋燭に分けられます。
蜜蝋(みつろう)…蜜蜂の巣から採取された蝋。
鯨蝋(くじらろう)…マッコウクジラ・ツチクジラの頭部から採取された油を圧搾して作られる。
パラフィン蝋…石油ワックス重油から分離精製される。現在ではこれが主流となっています。
櫨蝋(はぜろう)…櫨の実を蒸して粉砕圧縮して採取されます。
米糠蝋(こめぬかろう)…米糠からできるものでライスワックスともいわれます。
日本にはじめて「ロウソク」がやってきたのは奈良時代と伝えられています。この時のろうそくは、蜂の巣からとれる蜜蝋で、遣唐使により唐から輸入される超高級品とされていました。
しかし、遣唐使船の廃止に伴い蜜蝋の輸入が途絶え、その頃から松脂などの植物性の油脂を使ったろうそくの製造されるようになりました。和蝋燭は仏教の儀式で使われることが多かったことから殺生を嫌い、植物から採取できる油を使用するようになったとも言われています。
室町時代後期になると、櫨蝋が作られるようになり、和蝋燭の代表選手としてその製法は今に伝わっています。明治時代になるとヨーロッパからパラフィンを使用した洋ろうそくの製法が伝わり、安価で使いやすい事から一般家庭の中にも広く普及するようになりました。
ロウソクの灯りにはストレス解消の効果がある事は近年広く知られるようになりましたね。改めてその理由についてお話しします。
燃焼する際に微量の水分を空気中に放出することで発生するマイナスイオンがストレスの原因となるプラスイオンと中和し、森林浴と同じようなリラックス効果をもたらします。
2.「1/f(エフぶんのいち)ゆらぎ」
数年前より度々耳にするようになったこの言葉。これは自然界に存在する、人間の心臓の鼓動と同じリズムのこと。小川のせせらぎ、木の葉が風になびく音、月光、鳥のさえずりなどがあげられます。キャンドルの炎の揺らぎがまさにこれと同様のリズムをもち、交感神経の興奮を抑え、癒しを与えてくれるのです。
3.橙(だいだい)色の炎
炎の色である橙色は、心を穏やかにし、緊張感をほぐしてくれる効果があります。蛍光灯などのブルーライトは眠りに導く「メラトニン」を減少させ、脳が活動状態のままで寝つきを悪くします。寝る前のくつろぎの時間やバスタイムには、夕日の色を思わせるろうそくの優しい灯りで眠りに入る準備をするのはいかがでしょうか。
ル・ノーブルではそんなロウソクの癒し効果をワンランクUPさせるキャンドルスタンドやキャンドルホルダーを豊富に取り揃えています。
効果を実感したい方も、「ホント??」と若干疑問を持っていらっしゃる方も
キャンドルスタンド・キャンドルホルダ 一覧
そして、もう一つ忘れてはいけない「蝋」の利用法。
ガラスの練り粉を鋳型につめ高温炉で溶融成形するこの製法。この鋳型の製作に溶かした 蝋を用いることから 『脱蝋鋳造ガラス』とも称されます。
まずやわらかい粘土で原型を制作、その後膠(にかわ)を使って樹脂製の膜を形成。膜が固まれば中の粘土型を取だし、樹脂型の周囲を石膏で固める。そこへ液体状に溶かした「蝋」を流し込み冷えて固まれば、樹脂型から蝋型を切り出しこの「蝋型」に細部の装飾を施していきます。この 完成度の高さが=作品の出来栄え ともいえるでしょう。
繊細で美しい芸術品に仕上げる為に、多くの手間をかける「脱蝋鋳造」。後に“溶かす”という行程がある以上、一つの蝋型からは一つの作品しか生み出すことはできません。その美しさにはそういった”覚悟”が見受けられる気がします。
祇園祭に行かれるご予定のある方は、ぜひ
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