この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のバイヤー・板谷が、歴史・ひな祭りにまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。
【 】 今回のコラム ~ 環境共生住宅「聴竹居」 ~京都のJR大山崎駅周辺には、歴史スポットが集まっています。駅前には、妙喜庵(みょうきあん)が有り、その中には、千利休作と伝えられる日本最古の国宝の茶室「待庵(たいあん)」が有ります。そしてそこから見上げれば天下分け目の天王山。その中腹には、打出の小槌で有名な「宝積寺(
【 】 今回のコラム ~ 環境共生住宅「聴竹居」 ~
京都のJR大山崎駅周辺には、歴史スポットが集まっています。
駅前には、妙喜庵(みょうきあん)が有り、その中には、千利休作と
伝えられる日本最古の国宝の茶室「待庵(たいあん)」が有ります。
そしてそこから見上げれば天下分け目の天王山。
その中腹には、打出の小槌で有名な「宝積寺(別名:宝寺)」、ふもと
の北側には「大山崎山荘」、南側には「聴竹居(ちょうちくきょ)」が
有ります。
今回この「聴竹居」を見学できる機会が有り、行ってきました。
「聴竹居」とは、日本で最初に「環境共生住宅」を志向したと言われる
建築家、藤井厚二氏が実験住宅として自邸を5回建て直し、その最後の
5回目、1928年(昭和3年)に建てられたもので、84年経った
今も保存会の方々の手で大切に維持管理されています。
時代は、大正から昭和にかけて、日本が急速に西洋文化を取り入れよう
としていた時でした。しかし、生活習慣までは急に変えられず、
まだ着物や畳の生活もあるなかで、日本の住宅をどうするか?
迷いの時期が有りました。藤井氏は、西洋建築をそのまま受け入れる
ことに疑問を持ち、真に日本人にとって理想の住宅とは何か?
日本の風土に合った快適な住宅を科学的に追及しようと
自らが住みながら見出していったのです。
家に入ると、今では当たり前となった和洋折衷の間取りです。
フローリングのリビングルームが中心となって各部屋に通じるつくり
になっています。
リビングには三畳ほどのちょうど腰かけられる1段高くなった畳敷きの
空間が有ったり、緩やかに間仕切られた食堂、読書室、客室が隣り合い、
まさに今の私達の住宅の原型といえるものです。
サンルームからは、日当りを考えて配置された木々や、庭からは、
宇治川、木津川、桂川が淀川に流れ込む三川合流の景色が眼下に
広がります。
周囲の山の自然との調和、室内の和洋の調和を考えデザインされた
モダンな調度品や建具、特に夏を涼しくと設計された換気の構造、
オール電化、耐震(1923年の関東大震災後の状況を見て)など、
84年前に既に実現していたことには本当に驚かされます。
昔は建築の専門家の方が見学されることが多かったのですが、
最近では一般の方も増えていると伺いました。
本当の贅沢とは何か?丁寧に作られたものに囲まれて暮らし、永く
大切に使うこと。そのことが再び見直される時代になったのですね。
私達が扱っている商品も、世代が変わっても愛され続けてきた
ベストセラーが多いのは、時の権力者や王室、皇室のために真理を
追究し、苦労を惜しまずに極められたものだからでしょうか。
手間をかけて作られたお気に入りの食器でゆったり豊かな時間を過ごせば、
感性も磨かれ、良いエネルギーが循環するように感じます。
※ ご覧の時期によって価格等ご案内の情報が異なる場合がございます。最新の情報は各店舗にてご確認ください。







