器でお花見をアップデート

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のクリエイティブ担当松田が、ミントン・ひな祭りにまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

正直、家で何時間もPCと睨めっこしていると疲れてきます。そんな時は作業場を変えて気分転換。自宅から徒歩5分で辿り着くスターバックスでMacをカタカタしています。「どうせ、Mac開いてオシャレアピールしているだけで、仕事なんてしてないんでしょ?」と思われそうですが、むしろ仕事しかしていません。

私は自宅がオフィスのリモートワーカーです。

そんなスタバをサードプレイスとして利用しはじめて5年ほど経ちました。コンビニに行く感覚でスタバに立ち寄るようになると、手の平で踊らされるように新商品に目が行ってしまいます。気づけば、片手に季節の限定商品を持っているなんてことも。

今は桜のシーズン。こうして、季節ごとに旬のフレーバーを出し、カップのデザインも変えてくれるおかげで、スタバに立ち寄ると「あぁ、もう春になったのか」と季節の移ろいを感じさせてもらえるのです。忙しなく日常を過ごしていると、どうしても目の前の景色を味わえないなか、暮らしに季節の彩りを添えてくれるスタバには感謝しています。

最近は、3月末から4月上旬にかけてお花見に誘われてウキウキしています。30歳を超えて、季節ごとのイベントを楽しむのも悪くないと思うようになった私。大人になりました。でも、ひねくれている私は「お花見って、桜をみるのを口実に、お酒を飲みたいだけでしょ?」とか思うわけで。

自分への免罪符を求めて、お花見のルーツを探ることにしました。

花見の起源は、貴族の嗜みから始まったようで。古くは平安時代。桜を見ながら、歌を詠んだり、けまりをしたりした行事がきっかけだそう。庶民がお花見を楽しむようになったのは、時を経て江戸時代から。

その年の豊作を願って、桜の下で宴会をするようになり、寺社の境内に咲く桜を鑑賞するのがポピュラーだったといいます。当時は、お花見弁当なるものもあったようで、色彩豊かな卵焼きやかまぼこが人気を博したみたい。夏バテ防止に向けて、どじょうを食べることも!? 春から夏バテ対策なんて少しせっかちな気もしますが、昔は今より長い期間、桜が咲いていたのかもしれませんね。

お花見といえば、レジャーシートを敷いて、お酒やアテを持ち寄るスタイルが一般的。でもせっかくなら、いつもとひと味違う楽しみ方を模索してしまうのが、私の性分。「こんなお花見をやってみたい。どんな?」とまるで大喜利のような質問を自分に投げかけてみました。

まずはグルメ。先ほど出てきた桜入り卵焼きやかまぼこに加えて、桜の塩漬けで作ったおにぎりなんかも可愛くて嬉しい気分になれそうな予感。少し早めのBBQも良いですよね。ミックススパイスで風味づけしたステーキと、ほんのり塩気の効いた桜のおにぎりのペアリング。せっかくなら、ロゼのスパークリングと合わせたいところ。

お肉を焼いていると、近くで遊んでいる子どもたちが美味しそうな香りにつられてこちらへやってきたりして。一緒にフリスビーやバドミントンなど手軽にできるスポーツを楽しんでみたり。子どもと知恵比べでボードゲームをしてみたり。もちろん、親御さんの目に届く範囲で、もはやご両親も一緒に楽しめたら良いのかも。

せっかく桜という日本の原風景を楽しむなら、古き良き人との関わり合いがあっても良いじゃないかと思ってしまうのは私だけでしょうか…。今の時代っぽくないかも知れませんが、ほっこりしたいだけなんです。

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ABOUTこの記事をかいた人

「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。