やっぱり、ホットケーキ

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のEC運営スタッフ伊波が、歴史・ひな祭りにまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

ちょこっと小腹が空いたとき、ふと食べたくなるのがホットケーキ。バターの塩気と甘いシロップが染みこんだふわふわの生地。口に入れると素朴な風味がじんわり広がる。

今回のコラムは、そんなホットケーキについて。

私のお気に入りのホットケーキは・・・美空ひばりさんも好物だったという京都寺町の珈琲店のホットケーキ。珈琲とセットで900円。シロップの味がたまりません。

神戸・新開地にも銅板でじっくり焼き上げ、40年以上のベストセラーという、本当に美味しいホットケーキがありました。

さて、ホットケーキは、小麦粉に卵やベーキングパウダー、砂糖、牛乳、水などを混ぜ、フライパンで両面を焼いた料理。

ホットケーキの名前の由来ですが、日本でホットケーキミックスを発売した社長が「温かいケーキだからホットケーキ」と名づけたことが始まりとされています。だから、おそらく、海外では「ホットケーキ」では通じないでしょう。

ホットケーキは地域によるバリエーションもさまざまで、国によってはパンケーキではなく別名で呼ばれることが一般的な場合もあります。

フランス・・・クレープオーストリア・・・パラチンタアメリカや、カナダでは主にパンケーキ (pancake) 、ホットケーキ (hot cake) 、グリドルケーキ (griddle cake) 、フラップジャック (flapjack)などと呼ばれています。

グリドルとは料理用の鉄板の意味。「シルバーダラー(silver dollar:1ドル硬貨)・パンケーキ」といえば直径約7cmのホットケーキのことだそうです。

オランダのパンケーキは「Pannenkoek (パンネクック)」。クレープよりもわずかに厚く、また直径30cm以上にもなる大きさが特徴。生地は卵をベースとしていて、リンゴ、チーズ、ハム、ベーコン、砂糖漬けのショウガ等を入れて焼く。何も入れずに焼いたパンネクックは砂糖をまぶして食べるそうです。

パンネクック・レストランではさまざまな種類のパンネクックを提供しており、家族向けの店として人気があります。他の地域のパンケーキと比べて特徴があり、値段もお手頃とのことですので、旅行の際にはぜひ立ち寄ってみたいところです。

イギリスのパンケーキは日本と同じく、材料に卵・小麦粉・牛乳を使いますが、生地はずっと水っぽい感じがします。また、膨張剤を入れないので、フライパン等で焼いても膨らまず、厚さの薄いホットケーキになります。

色は薄い茶色で、泡の跡が焦げ茶色に残ります。どちらかというとフランスのクレープに近いです。砂糖をまぶす、シロップをかける等で甘みをつけてデザートとして食べられたり、他の食物を巻き、主食として食べられることもあります。

ドイツのパンケーキはイギリスのものと同様です。一部の地域ではプファンクーヘンとも呼ばれるが、一般的にプファンクーヘンとはドーナツの一種であり、多くの地域ではアイアークーヘン(Eierkuchen:卵ケーキ)と呼ばれています。

日本においては明治30年代初頭に雑誌で紹介されたのが最初といわれており、1914年(大正3年)に東京・上野にて現在と同様のホットケーキのようなドラ焼きが誕生したとされています。

戦後しばらくはドラ焼きとホットケーキは混同されていたようで、あの有名漫画家の長谷川町子さんの漫画『サザエさん』でも「ドラ焼きを焼く」と言って、サザエさんがホットケーキを焼いていたシーンがありました。

日本で始めて販売された無糖の「ホットケーキの素」はあまり浸透しなかったようですが、1950年代になり、食文化の洋風化の流れに乗っていろいろなホットケーキミックスが発売されるようになり、ようやく浸透していったようです。

さて、パンケーキのパンというのはフライパンのパンだそうです。甘いふっくらとした生地にハチミツやメープルシロップ、バターを乗せたりジャムをつけたり・・・と、食べたくなったところで、

Let’s Cooking♪

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「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。