映画に観る洋食器

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のEC運営スタッフ伊波が、リーデル・クリストフル・グラスにまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

巨大なスクリーンに動く映像が映し出され、観る者全てを別世界へ誘う映画。映画が誕生して110年と少しです。最初はフランスでそして1905年にはアメリカでも初の本格的映画館、「ニッケルオデオン」(名称はニッケル硬貨1枚で観られたことからつけられました。)も建てられます。(ちなみに同名の映画もあります。

タイトルにもありますが映画に出てくる小道具のひとつ、洋食器。洋食器と一口に言っても磁器からガラスまで様々・・。また、これは大道具、小道具全般に言えることですが、登場してくるシーンと食器(小道具)がそぐわないとちぐはぐな設定にもなりかねません。そんな主人公の性格や生活ぶりまでもうかがいしれることのできる食器(小道具)を意識して映画を楽しむと実に色々な映画に食器は登場しています。ただあまりにも有名なブランドを出してしまうと映画に溶け込んでいない、浮いてしまいます。そこを気づかせないようにさり気なく空間を演出させる。なくてはならないものなのですね。磁器のものも数多くの映画の中で観ることが出来ますが、この初秋の頃に繰り返し観てしまう映画に素敵なグラスが出ていますのでちょっとご紹介です。「羊たちの沈黙」という映画の続編として2001年公開された「ハンニバル」この映画を観た方は多いかと思いますが。あのハンニバル・レクター博士が放つ狂気に恐れおののいてしまう映画です。その最後のクライマックスのシーンにリーデルのグラスが出ています。映画ではジュリアン・ムーア演じるクラリスとテーブルを共に食事するシーンです。映画の中では恐らく本物は使われていませんが単行本『ハンニバル』の中には“迷うことなく縁の内側に鼻を入れる余地のたっぷりあるリーデルの2つのサイズを購入”と書いてあります。ではどのグラスでしょうか?単行本の中には他にもジアンの陶器皿やクリストフルのアンティーク銀食器などが出てくることからみてもかなりの通ではないかと・・となるとリーデルの中でも最高級シリーズ(ソムリエ)で本には“クラリスがブルゴーニュの白を・・”とありますからブルゴーニュ/モンラッシュではないかと思います。しかしもうひとつのグラスがわかりません。ヒントがどこにもないのですが、ワインの銘柄がシャトーディケムと書いてありますからソーテルヌ400/55と推測します。恐い映画は苦手ですが食器に素敵なものが出ているとつい、恐さも忘れて見入ってしまいます。またソムリエシリーズの完璧に完成されたグラスを使いハンニバル博士の「異常の完璧」を演出していることに感動です。でもなぜこの時期に?と思われるかもしれませんが9月に入るとあちらこちらでボジョレーヌーボーワインの予約やパーティーの予約などを宣伝しています。以前まではリーデルにヴィノムシリーズでボジョレーヌーボーというのがありました。この時期はそのワイングラスが大変人気ですぐ完売していました。(今でもリーデルは大人気ですよ!)そんな自分勝手なつながりから観ている映画です。今年も11月第3木曜日!ボジョレーヌーボーがやって参ります!ノーブルにもワイングラスが入荷しました。楽しいボジョレーヌーボーにするか「ハンニバル」のような「異常な完璧」のボジョレーヌーボーにするか今年のあなたはどっちがお好み?

ル・ノーブルでは、「この映画でこんな食器が使われた」「この番組でこのアイテムが使われていた」などの投稿を募集しております。ホームページ上でご紹介をさせていただいた方には素敵なプレゼントをお送りいたします!

※ ご覧の時期によって価格等ご案内の情報が異なる場合がございます。最新の情報は各店舗にてご確認ください。

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「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。