この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のクリエイティブ担当・石川が、重陽にまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。
先月、岡山県倉敷市を友人と観光した際に、ある雑貨屋で便箋を購入しました。黄色い円の周りをうさぎが遊んでいたり、餅をついている可愛らしいイラストが描かれた便箋なのですが、それを見て、黄色い円が「月」だとイメージできるのはもしかしたら日本人だけなのかもしれません。
例えば、ヨーロッパ…カニ、本を読む人アメリカ…女性の横顔インド…ワニ
これだけ異なった見え方ができると、月の鑑賞も楽しくなりますね。私は自宅でうさぎを飼っていて毎日見ているにもかかわらず、うさぎの形に見えたことは残念ながらありません…。ちなみに、うさぎがなぜ月で餅をついているのかというと、「餅つき」→満月という意味の「望月(もちづき)」にかけられているからという説があり、そこから十五夜にうさぎは月で餅をついているとなったようです。
満月を鑑賞する十五夜。十五夜と呼ばれることで有名な「中秋の名月」の時期が近づいています。
●中秋の名月中秋とは旧暦の秋(7月、8月、9月)の真ん中の日、つまり旧暦8月15日のことです。「じゃあ15日は満月なのか!」と思いがちですが、絶対にそうとは限りません。旧暦では月の満ち欠けを見て日付を決めていて、新月のときが1日、満月になる頃が15日、その後はまた新月になる日に次の月に替わります。しかし、新月から満月になるまでの日数が毎回15日であるとは限らないため、15日が満月でない可能性があるそうです。
そういったことがあるせいか、旧暦8月15日は年によって9月だったり10月だったりするそうです。今年の旧暦8月15日は、9月19日であり、なんと満月の日も9月19日だとか。奈良時代にはすでに月見の宴を開いていたと書かれた歌や物語もあるようで、1000年以上も前から月を眺めることを楽しんでいたのですね。
9月に入ったといえども暑さがしばらく残りますので、月見は秋を感じられる最初の行事だと思います。普段月を眺めないという方も、今年の9月は時々空を見上げてみたり、中秋の名月にお気に入りのグラスを片手に、お団子などを食べながら月を鑑賞してみてはいかがでしょうか。
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