ついに2020年の幕開けです

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のクリエイティブ担当佐々木が、新春・ティータイムにまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

令和となって最初のお正月であり、また56年ぶりの東京オリンピック開催の年でもあります。

2020年1月1日コラム

ついに2020年の幕開けです。

皆々様にとって、この新しい年が健やかで幸多き一年となりますことを、心よりお祈り申し上げます。

そして、本年もまたル・ノーブルとティータイム通信に変わらぬご愛顧のほどをよろしくお願い申し上げます。

さて、私事ですがとても驚いたことがあります。

すでに初詣を済まされた方も多いと思いますが、神社の参拝の作法つまり「二礼二拍手一礼」は、比較的最近、明治以降に作られたものだというのです。年末に読んだ本にそのように書いてあり、一読三嘆、驚愕した次第です。

神社の古くからの正式な作法として、物心ついた時から周囲に教えられ実践してきたものが、じつは近代以降の「創られた伝統」であるというわけですから、聞き捨てなりません。

その本によると、江戸時代までの参拝の仕方は、とくに決まったものはなく、手を合わせてただ一心に祈っていたのが、明治期になって国家神道の勃興とともに急激に参拝者が増加するようになると、より短時間で済ませられる効率的な礼拝の仕方が必要になった、というのです。

確かに、多くの人々が賑わう初詣では特にそうですし、またあるいは普段であっても観光客であふれるような人気の神社では、必然的にひとりひとりに割くことのできる参拝時間は限られたものになってしまいます。

考えてみれば、「二礼二拍手一礼」は人に迷惑をかけることを厭う、秩序だった近代日本人の気質にぴったりとあうもののように思えてきます。

もちろん、作法は形式的なものにすぎません。あくまで祈りの真剣さと深さが重要なわけです。

そう自分に言いきかせて初詣を済ませたあとで、お気に入りの酒器でお屠蘇を飲みつつ、年初から目白押しのスポーツイベントをテレビの前で手に汗握り一心に神頼みしながら応援したいと思います。

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「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。