干支の不思議 — 中国・日本の暦と大阪天満宮の鳳凰

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のバイヤー李さちが、新春・歴史にまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

今年の干支は“酉”。中国が起源の干支ですが、はじめは暦(日付)を表すものでした。その後陰陽・五行思想が広がると占いなどにも関連付けられ、時間や方位を示すものにもなります。現在では日時や方角を干支で表すことは少なくなっていますが、占いに関しては星座や血液型など新しい要素も加わり今でもよく使われているように思います。

干支」について

伝わった国によって身近な動物が異なったことから12匹の動物が違うのも面白いですね。

さて、中国では現在も旧暦のお正月(旧正月)を過ごすことはご存じの方も多いと思いますが、干支も旧暦に沿って決まることはご存知でしょうか?

現在、日本では西暦で干支が決まりますが、中国では旧暦の1月1日(旧正月)、今年でいうと西暦2017年1月28日以降に生まれた人が【酉】となります。ですので、今月生まれた方でも1月1日~27日に生まれた人は中国では【申】のままなのです。

ちなみにわたしは1月31日生まれなのですが、その年の旧正月は1月29日。つまり3日早く生まれていれば、中国では干支が異なっていたことになります…

話は変わりますが、皆様はもう初詣に行かれましたでしょうか?私は毎年大阪天満宮に参拝しています。今年も昨年の鏑矢(かぶらや)をお返しし新しいものを購入したのですが、矢についている絵馬には「鶏」ではなく「鳳凰」の絵が書かれています。

なぜ鶏ではないのか?といいますと…免罪により左遷された道真公が、道中に伯母である覚寿尼のいる道明寺で彼女と別れを惜しんでいたが、明け方鶏の鳴き声で出立を急かされ詠んだ句から「鶏」を避けて「鳳凰」が用いられるようになったとのこと。

この際詠まれたとされる句がこちら

鳴けばこそ 別れを急げ 鶏の音の 聞こえぬ里の 暁もがな

大阪天満宮の大門の天井には十二支が彫刻された方位盤があるのですが、こちらも酉ではなく鳳凰になっていますので、お立ち寄りになられた際はぜひ御覧になってみてください。

※ ご覧の時期によって価格等ご案内の情報が異なる場合がございます。最新の情報は各店舗にてご確認ください。

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「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。