七十二候を感じて

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のクリエイティブ担当阪本が、皿・晩秋にまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

秋が深まり、そろそろ紅葉狩りの季節です。みなさん、おいしいもの召し上がってますか?

今の時期なら柿、きんき、ほっけ、栗、山芋、などなど。季節のものはどうせなら、いちばんおいしい時期に食べておきたい!そんなことを思いながら本屋で書物を漁っていたところ、こんな本に出会いました。

「日本の七十二候を楽しむ -旧暦のあるくらし-」(文 白井明大、絵 有賀一広、東邦出版)

これによると、「日本には24の節気と72もの季節がある」のだそうです。なんと!4つだけではなかったのか!

節気というのは春分や立春など、普段よく聞く季節の言葉をはじめ、寒露(かんろ)や霜降(そうこう)という聞き慣れない言葉もあります。今の10月23日頃 ~ 11月6日頃までがこの霜降にあたるようです。次はいよいよ立冬に入ります。

72の季節というのはもっと細かく、1つの節気のうちに3つの候にわけられ、初候、次候、末候となります。気がつけば、カレンダー上の数字だけで季節を歩むことが、ごく当たり前となっていた私にとっては、この七十二候に込められた意味が面白く、日々の移ろいの中にある「豊かさ」を感じる事を気づかせてくれるのです。

ちなみに、10月28日頃 ~ 11月1日頃は次候で「しぐれときどき施す」。時雨が降るようになるころで、「ふいに強い雨が降りかかり、見る間に去っては青空が広がる時雨は、晩秋から初冬にかけての空模様。」とあります。

ちなみに、ここのページの旬の魚介として「きんき」が調理方法と合わせて紹介されています。きんきの煮付けはたまりませんね。想像しただけでもヨダレが・・・。旬の野菜は「山芋」。山芋は梅干しと和えたり、おろしてごはんにかけて醤油をたらしてもウマイですね。

また、11月2日~11月6日の末候は「楓蔦黄なり(もみじつたきなり)」。「草木が黄や紅に染まることを、もみつといったのが語源だそう。」とあり、旬の魚介は「かわはぎ」、ここには「茹でてしょうゆに溶かした肝を刺身にからめて食べると、舌がとろけるよう」なんだとか。野菜は「さつまいも」。落ち葉集めて焼き芋・・・やりたいですね。

食欲の秋ですから、ついつい食べ過ぎてしまわないように注意しなければいけませんが、季節のものを食べると体が喜ぶと言われます。近頃は、暑いと思っていたら次の日は急に肌寒かったりと極端な日も多く、じわじわと移りゆく「季節」を体感する事に乏しくなったように感じます。

だからこそ日々を意識しつつ、旬を感じながらバランスよく食事に取り入れたいですね。

あ、これを書いているうちに降っていた雨がやんで、ぱっと晴れ間が見えて明るくなりました。時雨時々施す、通り雨の小気味良さにならって、季節の食材集めにでもでかけましょう!

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「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。