夏といえば金魚を思い出す

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のクリエイティブ担当今兼が、北欧・夏にまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

私は小さい頃、お祭りに行っては毎回、金魚を嬉しそうに持って帰っていた気がします。

夏になると縁日の屋台で「金魚すくい」をよく見かけましたね。

毎回持って帰るので、いつの間にか、家には金魚や熱帯魚が大量に・・・。金魚すくいで捕った金魚は、案外早く死んでしまう事が多い様ですが家の金魚は随分と長生きで大きくなっていました。

そんな夏を思い出させてくれる金魚ですが、さていったい何時から日本にいる魚なのでしょう?

金魚は室町時代に中国から伝来したと言われており、当時はまだ養殖技術や飼育方法などが伝わっておらず、定着しなかったが、その後、飼育方法が普及。金魚伝来500年を迎えるほど、日本にはお馴染の魚になっていますね。

中国が原産の金魚は、鮒(フナ)の突然変異で現れた緋鮒(ヒブナ):体の赤いフナを品種改良して、人の手によって作りだされたそうです。

スウェーデンの博物/生物/植物学者である、カール・フォン・リンネ(Carl von Linne)が、はじめ学名を付ける際、金魚を鮒(ふな)ではなく、鯉(こい)の仲間として、「Cyprinus auratus(金色のコイ)」と命名。その後、「Carassius auratus(金色のフナ)」となったそうです。

ちなみに、金魚(キンギョ)と言う呼び方は色々な説があるようですが、昔は高価なペットとして、黄金と同じ価値があったから!と言う説や、鱗(うろこ)が光ったから!など色々とある様です。

また、金魚は生まれた直後はほとんど、渋い銀灰色(フナの色)をしており、しだいに金色に変化し、最終赤っぽい色になっていくので、そこから「金魚」と名がついたとも言われている様です。

中国でも、キンギョは金魚と書きます。英語も「ゴールドフィッシュ」と呼びますね。学名にも金色の~と入っている事から、昔は金色の金魚がいたのかも?と想像してみるのも楽しいですね。

金魚の寿命・大きさ・種類

金魚の寿命は一般的に、約10年と言われており、大きさがなんと30cm程に成長する金魚もいるそうです。寿命が20年を超え、大きさが50cmほどまで成長した金魚がいたという噂も!

金魚の種類は、20種類以上あると言われており、代表的なものは、

和金(わきん)

金魚の原点と言える品種。フナに近い体型をしていて、丈夫で飼育が簡単。縁日の金魚すくいでよく見かけるのがこの和金。

琉金(りゅうきん)

中国から琉球(沖縄)を経て日本に入ってきた為、「琉金」の名前に。丸い体系で、小さい頭に尖った口が特徴。金魚の中では和金の金魚に次いで丈夫な品種。

出目金(でめきん)

名前が表す通り、左右の眼が突き出ている品種。 体型は、「琉金」に似ている。英語では「テレスコープ・アイ(望遠鏡眼)」、中国では「ロンチンユイ(竜晴魚)」と呼ばれている様です。

蘭鋳(らんちゅう)

背びれが無く、丸くてぽっちゃりしており、頭部の肉瘤(コブ)が特徴です。背びれが無い金魚は、上から見て観賞するのが基本だとか。飼育が難しいと言われている品種。「金魚の王様」と呼ばれており、全国で品評会が盛んに開催されているようです。

○奈良県大和郡山市(やまとこおりやまし)金魚産地の中で、最古の金魚養殖の歴史を持ち、以前は、金魚の生産量日本一を誇っていました。

○愛知県海部郡弥富町(あまぐんやとみちょう)現在、最も金魚の生産量が多く、日本一を誇っています。弥富町の金魚は、宇宙酔い等の研究の為、向井千秋宇宙飛行士らと共にスペースシャトル「コロンビア」号に搭乗し、宇宙を旅した事でも有名。金魚の種類は、普通の和金だったとか。

○東京都江戸川区江戸川下流域が金魚の3大養殖地として知られているが、都市化によって江戸川区の養殖場が減り、埼玉県・茨城県などへ生産拠点を移す業者が増加。たくさんあった養殖場は、現在では2軒ほどになっているそうですが、江戸川区伝統の金魚は高い品質を守っている様です。

古来より中国では、金魚は「幸運と富を招く」縁起の良い魚と言われています。

中国語で、「金魚(jinyu)」も「金余(お金が余る)(jinyou)」も「チュンユイ」と発音が同じ事から、富裕・幸福の象徴とされ、風水では「あらゆる災難を防ぎ、何事も円滑に進める力がある」とされているようです。ちなみに、出目金は「目が飛び出るほどの金」とも言われ縁起が良いようです。

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ここまで、奥の深い金魚について色々と記述してみましたが、私は、「金魚は幸運を呼ぶ!!」の所が、やっぱり一番興味のあるお話でした。

当店では現在、魚モチーフのアイテムを集めた「魚モチーフコレクション」を開催中ですので、みなさんも、身近に金魚や金魚モチーフの物を置いて、是非、幸運を招き入れて下さいね。

※ ご覧の時期によって価格等ご案内の情報が異なる場合がございます。最新の情報は各店舗にてご確認ください。

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「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。