この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のル・ノーブル編集部が、梅雨にまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。
目隠しと鼻をつまんだ状態で、今からリンゴの「銘柄当てテスト」を行います。それでは口を開けて・・・・はい、噛んで味わってみてください。さてこのリンゴはどこの銘柄でしょう!?
・・・「う~ん、○○のリンゴかな??」
これは、ある実験でのワンシーン。銘柄についての知識はともかく、この実験で口に含まれたのはリンゴではなく、生のジャガイモのスライスだったのです。被験者の多くはリンゴと思いこんだのか、素直にリンゴの銘柄を答えようとしたそうです。つまり、味覚だけでは、ジャガイモとリンゴの区別する事ができなかったという事ですね。う~ん、味覚は意外にも鈍感です。
私は納豆のニオイが苦手で未だに食べず嫌いなのですが、「どうしても食べなさい」と言われたら、きっと鼻をつまんで食べれば良いのだろうな、と。さらに目も瞑ればもう怖いものはない、対策は完璧ですね(笑
さて2年ほど遡り、以前私がコラムを担当した際に「人間は五感で味わう」と書きました。さてそうすると、毎日の食事の際、私達の五感はどの位の割合で働いているのかが気になり、調べてみる事にしました。使う割合の多い順に並べてみますね。
一位「視覚」87%二位「聴覚」7%三位「触角」3%四位「嗅覚」2%最下位「味覚」1%
ここでもう一つ実験のお話を。コーヒーの風味や芳香の印象をヒアリングしたテストです。コーヒーの缶を、濃い茶色、赤、黄、青の4色用意し、それぞれ仕切られたブースに配置します。その缶を「眺め」ながら、4つのブースを順番に訪ねてコーヒーを飲み、感想を述べてもらう実験です。実は全く同じポットから注いだコーヒーだったにも関わらず、濃い茶色の缶を眺めながら飲むと「風味や芳香が深い(濃い)」と感じられ、黄の缶だと「非常に薄い」という印象を感じたという結果が出たそうです。この実験では120人がテストを行い、8割が同じ感想を述べたとされています。目の前のコーヒー缶を見たばかりに、コーヒーの味まで変ってしまったんですね。
同じ役割は、食器にも当てはまります。食器は料理を盛り付けるだけのものにあらず、食器が担う役割は、食欲に大きく影響を与えるとも言えるのではないでしょうか。
手作り料理味の仕上げは「器」で。
食器の色や形が味覚を左右するという私の思いは、先程の例で少し共感していただけたでしょうか。「緑の和食器」に盛り付けたカレーライスと、「アイボリーの洋食器」に盛り付けたカレーライスは、個人差はあるものの、後者の方が美味しそうだと感じる方が多いのではと思います。このように、器の種類や色によって、料理の味が左右される事を「後光効果」と呼んでいます。色彩は味覚に強烈に働きかける要素です。そうともなると、色彩は食べ物の一部と言っても過言ではありません。
ともなれば!大切な人をもてなす自慢の手料理に、食器という名の素敵な隠し味を加えてみてはいかがでしょうか。レシピ選びに迷ったら、是非私たちにお手伝いさせて下さいね。
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