この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のバイヤー・竹田が、新春・歴史・ひな祭りにまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。
3月3日は桃の節句。起源は古く平安時代に遡ります。昔の日本には五つの節句があり、当時これらの行事は貴族の間ではそれぞれ季節の節目の身のけがれを祓う大切な行事でした。
その中の一つ「上巳(じょうし)の節句」が桃の花が咲く季節にあることから「桃の節句」とよばれるようになりました。
五つの節句
人日(じんじつ) 旧暦正月七日「七草がゆ」
上巳(じょうし) 旧暦三月三日「桃の節句」
端午(たんご) 旧暦五月五日「端午の節句」
七夕(たなばた) 旧暦七月七日「七夕祭り」
重陽(ちょうよう) 旧暦九月九日「菊の節句」
「節句」の呼称にまでなっている桃の花は同じ季節に咲く梅や桜に比べ、日本では注目度がやや低い花のような感じがしますが、お隣の中国では「花といえば桃」というほど桃の花がとても愛されています。
中国では桃は古くから、不老不死を授ける力が秘められた仙木・仙果とされており、「平和な不老長寿の理想郷」という意味の「桃源郷」の語源にもなっています。
ところでひな祭りの花「桃」よりも一足先に咲き始める「梅」、桃の開花を経て咲く日本の春到来の象徴「桜」。どの花も色や形が似てませんか?
じつは梅も桃も桜も「バラ目・バラ科・サクラ属」の植物。色も形も似ているのはそのためで、どれも一重のものは花びらが5枚。見分けるポイントは「花の付き方」と「花びらの形」だそうです。
【梅】・花柄(かへい。花をつける枝のこと。)がないので、枝にくっつくように花がく。・花芽が1節につき1個なので、花と花の間に空間がある感じ。・花びらの先が丸い。
【桃】・花柄がひじょうに短いので、枝に沿うように花が咲く。・花芽が1節につき2個なので、梅よりも華やかに見える。・花びらの先が尖っている。
【桜】・花柄がひじょうに長いので、枝からこぼれんばかりに花が咲く。・花芽が房状についているので、花数が多くとても華やか。・花びらの先が割れている。
洋食器にも和食器にもこれらの花は頻繁に描写されています。よくよく手にとって、器に描かれた図柄を見てみるとそれぞれの花と一目でわかる特徴が見受けられます。
日本の春は「春告草」ともよばれる梅の花ではじまり、桃の花で節句を祝い、桜でグランドフィナーレを迎えます。季節の移ろいに競って、テーブルも季節の花で飾り、日本の春を満喫しましょう。
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