ガラスの種類を知る — クリスタル/ソーダ石灰/ホウ珪酸の違い

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のバイヤー板谷が、バカラ・スワロフスキー・リーデルにまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

夏に涼しげなガラスの器。アイディア次第でいろんな素材の料理に多目的に活用できるところがいいですね。

でも選ぶとき、見た目で品質がわかりにくいこともあり、価格で判断していることが多いのではないでしょうか?

15世紀には工業的生産が始まっていたヨーロッパに比べて、日本で実用的なガラスが作られ始めたのは江戸時代と、意外とガラスとの歴史が浅いのです。

そこで、ガラスの種類についても、もっと深く知っていただき、いろんな角度から吟味していただけたらと思います。

『ガラス』とひとことで言っても、さまざまな種類が存在し、技法や製法によっても価値は大きく変わります。今回はわかりやすく、主なガラスの種類を分けてみたいと思います。

永い年月が経ってもくすまない、また鉛が入ると素材が柔らかくなりカットやグラヴュールなど加工がしやすくなるため装飾品にもよく使われます。

【ル・ノーブル取扱い商品では】バカラ、スワロフスキー、ラリック、リーデル(ヴィノム、ソムリエシリーズなど)、RCR(イタリア最大のクリスタルメーカー)のダヴィンチクリスタル、マイセンクリスタル、ウェッジウッドクリスタルなど。

(バカラやスワロフスキーは酸化鉛を30%以上含むと言われ、他のブランドのものと比較して光りの屈折率も大きく、高級ブランドとして知られています。)

酸化鉛、酸化バリウム、酸化カリウム、酸化亜鉛などを単体もしくは複合で10%以上含むもので、上記のクリスタルに比べて安価でありながら高級感が有るので業務用にも適しています。

ヨーロッパでは、1987年からすでにEU基準(69/493)でガラスの素材に対する基準が決められており、24%クリスタルに次ぐ品質のものとして分類されています。

※日本ではまだ分類が存在しませんが、近い将来、日本ガラス工業会が基準を設ける予定です。

【ル・ノーブル取扱い商品では】リーデル、RONAなど

(3)ソーダ石灰ガラス/ソーダガラス

ソーダとは、原料として使われる炭酸ナトリウムのことを意味します。多くの食器類、窓ガラス、瓶などに使われている一般的なガラスで、古代に最初に作られたガラスもこのソーダ石灰ガラスと考えられています。

【ル・ノーブル取扱い商品では】イッタラ、IVV、アンドモア、ヴェネツィアンガラス(酸化鉛を若干使用しているものもあります。)、江戸切子、田崎真也プロデュースグラス/小松誠デザイングラスなど

●ホウ珪酸ガラス/耐熱ガラス化学的な侵蝕に強く、また膨張係数が小さく熱衝撃(急な温度の変化)にも強いため、実験用ガラス器具、薬瓶、大型の照明器具などに使われます。

【ル・ノーブル取扱い商品では】ハリオ、キントー、ケメックス、コンテントなど

一見して種類がわかればもうガラスの達人!ル・ノーブルでは陶器だけでなく、ガラス製品についても世界のメーカーを熟知していますので、店頭で実際に商品に触れて、またスタッフの説明を聞いて頂いたり、それぞれの良さや特徴をぜひ知ってください。

今、世界のガラス業界も他の業種と同じく、近年の不況に苦しんでいますが、有名ブランドの製造を手掛けてきた力の有るメーカーや優れた技術を持つ家族経営の工房などは、日本の場合と同じく健在で、経営努力によって伸びているところもあります。

ル・ノーブルでは、これらの知る人ぞ知る良いガラス製品をいろいろご紹介できたらと考えています。

※ ご覧の時期によって価格等ご案内の情報が異なる場合がございます。最新の情報は各店舗にてご確認ください。

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「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。