この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のバイヤー・米山が、ティータイム・ギフト・歴史にまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。
立秋が過ぎたとはいうものの、まだまだ残暑厳しい日が続きます。特にこの数日間は、35度を越える猛暑が続き、体力をいつもより余計に消耗してしまっているはず。夏は「疲れ・食欲不振」などが多くなる季節。そんな時に、食べたくなるのが「さっぱりしたもの」。
今回のティータイムでは、さっぱりした食べ物には欠かせない「お酢」のお話をしたいと思います。
お酢の主成分は、酢酸と呼ばれるもので、この酢酸が夏バテなどの疲労回復に効く物質です。
日本にお酢の醸造技術が伝わったのは4~5世紀ごろ。酒の技術とともに中国大陸から伝えられたそうです。奈良時代には、なんと税金をお酢で徴収していたということなのでお酢の歴史の古さを伺いしることができます。
日本だけでなく、世界にはその国の原材料にあわせたお酢が存在します。イタリアの「バルサミコ酢」は、イタリアンブーム到来後日本の食生活にも多く登場するようになりました。
艶やかな褐色でとろりとした濃度は、豊かな香りと甘みがありサラダや肉・魚料理に驚くほど合います。バルサミコというのはモデナで作られていたのが始まりで当時モデナを治めていたエステ家が贈答用として他国の貴族に贈ったことからその存在が世界に知られるようになったようです。
ちなみに、近年スーパーなどでよく見かけられるバルサミコ酢。紅いマントにヒゲをたくわえたおじさんの描かれたバルサミコを見たことはありませんか?あれが、エステ家公爵です。
品質もよく、お値段もリーズナブルなあのバルサミコ酢は本国イタリアの家庭でもよく使われていました。どれを買ってよいかわからない初心者の方には、使って間違いのないバルサミコ酢の一つだと思います。
シンプルサラダの極み。それはオリーブオイル・塩・胡椒・バルサミコの4種を和えたドレッシング。日本では、味のついたドレッシングがたくさん出ていますが、素材だけのチカラで野菜の旨みを最大限に引き出すことができます。
熟成されたバルサミコを数滴を炭酸水で割って飲むと消化がよくなると聞き、さっそく5年もののバルサミコ試したところさっぱりして、口当たりの良い飲み物で、食後にはなかなか好適でした。
お酢は優れもので、疲労回復以外にも、減塩の効果もあります。素材のうまみを引き出し、深みのある味に整えるチカラを持つお酢をお料理に入れるだけで、塩分控えめのお料理もいつもよりぐっとおいしくいただけます。
また「防腐・静菌」にも効果を発揮。食べ物をいたみにくくする、という効果があるため、昔の人たちは魚などを酢でしめて食べていました。お酢に対して研究がなされていなかったその昔。人々の生活の知恵に脱帽です。
ところで、小さい頃からよく耳にしてきた言葉が、意外にもお酢から由来した言葉だということを知り驚きました。
塩と梅酢で調味すると、塩味がまろやかになって「いいあんばい(塩梅)」になるということから、料理の味加減以外にも、さまざまな物事の具合や加減を意味する言葉として使われるようになったとのこと。てっきり京の方言だと思っていた私にとってはなかなかのトリビアものでした。
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