お漬物

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のル・ノーブル編集部が、テーブルコーディネート・端午の節句にまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

「漬物屋さんが書いた漬物の本」ふと立ち寄った本屋さんで、目に留まったこの本。1~10までお漬物のお話でした。

白いごはんとお漬物…。なんともシンプルな組み合わせですが、私たちにとってお漬物は、身近な食文化のひとつ。ご家庭によって食べ方や味があったり、郷土名物のお漬物もたくさんあり、とても奥の深いものです。

お茶漬け、ご飯とお味噌汁でお漬物をポリポリ…。暑さにやられ、食欲がなくなるこれからの夏、食卓には欠かせないものです。

塩があれば簡単に漬けられる漬物は、もっとも古くから親しまれる加工食品と考えられています。記録に残っているもので最も古いものは奈良時代の木管で、ウリや青菜の塩漬について書かれており、奈良時代から平安時代にかけて多くの文献に登場するようになります。その後、収穫した食糧を保存する方法として、又は、凶作に備えて貯蔵する方法として様々に発達してきました。室町時代には漬物のことを「香の物」・「お新香」・「お香々」などと呼ぶようになりました。このころ、漬ける材料が多様化、発展し、江戸時代になるとぬか漬けなどが登場するようになります。有名な沢庵和尚が登場し「たくあん漬け」が生まれたのも江戸時代。さまざまな種類の漬物が登場し、日本人の食の基本となりました。

お漬物。ココがすごい!

「食物繊維、ビタミン、ミネラルがたくさん」食物繊維の不足が便秘の原因。その食物繊維がお漬物にはたくさん含まれています。さらに野菜を乳酸発酵させ漬物にすることでビタミンやミネラル、カルシウムがパワーアップ!

「コレステロールを抑える」漬物に含まれる食物繊維は胆汁酸を多く分泌させ、脂肪の分解やコレステロールを抑えるといわれています。

「ダイエット」カロリーが少なくビタミン、ミネラルが豊富なお漬物は、野菜が脱水、濃縮されるため、同じ量でも、生で食べるよりは約3~4倍の食物繊維を摂取することになります。低カロリーなので上手にとると大きなダイエット効果も期待できそうです。

気になるのは塩分?大丈夫です。以前は保存のために多くの塩が使われていましたが、現在の漬物は密封包装、加熱殺菌、冷蔵庫の使用などによよって、大幅に塩分が少なくなっています。例えば・・・たくあん漬。20年前に比べて4分の1の塩分に抑えられているそうです。

酸っぱくなったお漬物は。

「たくあんの油炒め」酸っぱくなったたくあんなどは、細く切って、しょう油、酒みりんで炒めるとメニューのひとつに早変わり。

「お刺身風に」酸っぱくなったたくあんを薄くスライスしてわさび醤油で。

「ラーメンの具に」葉物系の漬物は小さく切って、ラーメンにのせても最高。

「白菜漬はギョーザ・サラダ・スープに」酸っぱくなった白菜漬をしそのままギョーザの具に。さっと水洗いして、塩を抜き、いろいろな野菜と盛り合わせれば、サラダの具に。小さく刻んでスープに入れてもOK!

「チャーハンにも」みそ漬けやしょう油漬けの漬物は細かく刻んでチャーハンの具にすると味噌や醤油の味が程よくご飯に移っておいしいです。

千枚漬今から百余年前の慶応の初めに作られたと言われています。かぶを薄く切って、昆布、唐辛子とともに樽に漬け込んだものです。京野菜の聖護院かぶらを使います。聖護院かぶらの生産時期(11月~翌年3月頃まで)に合わせて「千枚漬」の漬け込みが行われ、販売時期もこの期間に限定されます。昆布の旨味のきいたしっとりとねばりとかぶらのシャキシャキ感がたまりません。

すぐきすぐき菜は400年も昔から、上賀茂地域で栽培されていて、上賀茂の特産となっています。独特の酸味に独特の香り。思わずクセになる味です。すぐきは塩だけで漬け上げられる、正真正銘の自然食品です。このすぐきには豊富な乳酸菌が含まれていて、「ラブレ菌」という乳酸菌が発見され話題になっています。「ラブレ菌」の特徴は植物性の乳酸菌で、生きたまま腸に届き、腸内で長時間生き続け、体内の免疫力を高める効果があるそうです。健康食品としても大注目のすぐきです。

しば漬け京都 大原の名物です。なすやみょうがなどを紫蘇と、塩漬けにした素朴なお漬物です。安徳天皇の母である建礼門院が、高貴な色 紫 に色づいたその漬物を見て、「紫葉漬け」と呼んだことから名付けられたと言われています。ほのかな酸っぱさと、鮮やかな色が特徴のお漬け物です。

他にも、壬生寺や、幕末に活躍した新撰組の屯所があった、壬生が発祥の壬生菜のお漬物や、ル・ノーブルの本社があるここ長岡京の名産品である竹の子のお漬物もおすすめです。

毎月21日は「漬物の日」。夏といえばビール。夏が旬のきゅうりとなすを浅漬けにして、おつまみに。呑み過ぎたら、お茶漬けとお漬物で。。。

お漬物を盛るなら、「プチトレイ」

ほかほかの白ごはん、お茶漬けには、

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「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。