世界の紅茶

この記事はに配信されたメールマガジン「ティータイム通信」コラムの復刻版です。当時のEC運営スタッフ長田が、鍋・スプーン・ティータイムにまつわるエッセイを綴りました。
※役職は配信当時のもので、現在は変更または退職している場合があります。

日本茶やコーヒーと共に良く飲まれている「紅茶」。日本だけでなく世界でもポピュラーな飲み物です。しかし、どの国でも同じ味というわけにはいかないようです。その国の気候風土などにより、その国に合った飲み方を考え出してきました。

今回は、そんな「世界の紅茶」の飲み方をご紹介いたします。

[インド]世界最大の紅茶生産国“インド”では、「チャイ」が有名です。皆さん一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

インド人にとって「チャイ」は欠かせない飲み物で、味はこってりとしていてコクがあり、スパイシーなインド料理とよく合います。甘みが強いので疲れたときに飲むのも良いでしょう。

チャイは、鍋で煮出す「シチュード・ティー」が一般的ですがスパイス入りの「マサラティー」、カシミール地方の「カシミール・チャイ」などいくつかの種類があります。

□カシミール・チャイお湯で煮出す紅茶。「青茶」という塩漬けになっている中国の緑茶を使います。なぜ、ミルクではなくお湯で煮出すのでしょうか?カシミール地方には、質のよいヒマラヤの雪どけ水が豊富にあるからだそうです。

このように熱い国で飲まれているインドのチャイは、こってりとした甘さがあるので、この夏の暑さで疲れている体に元気を与えてくれそうですね。

≪インド・チャイの入れ方≫1.1カップ1杯弱の牛乳を鍋で沸かします。紅茶の茶葉をティースプーン2杯ほど加えます。(茶葉は、アッサム又はウバがおすすめです)2.茶葉を加えた牛乳を軽くかき混ぜながら沸騰させます。火力を調節し、2~3度煮立たせてしっかり煮出します。3.煮出したチャイに砂糖をティースプーン1杯入れて出来上がり。※カップに注ぐときは、茶葉を入れないように茶こしを使いましょう。

[トルコ]トルコでも紅茶は「チャイ」と呼ばれていて、二段重ねの紅茶専用ポットを使って作ります。なぜ二段なのでしょう?下のポットでお湯を沸かし、上のポットでは茶葉を蒸らします。その後、沸いたお湯を上のポットに入れ紅茶を煮出します。上下のポットをうまく使って紅茶の濃さを調節します。

トルコのチャイは、インドのチャイとは違いミルクは使わずに濃いめに入れ、飲むときに角砂糖を入れます。角砂糖は、チャイに溶かさず先に口にいれておき、チャイを含んで口の中で混ぜ合わせる飲み方もあるそうです。

トルコ人はチャイを飲まないと何事も始まらない、というぐらいよく紅茶を飲むんだそうです。街中にチャイハネと呼ばれる喫茶店があり、ここでチャイを飲むことができます。

[ロシア]ロシア式の紅茶は、独特な器具“サモワール”を使って入れます。サモワールとは、金属製の紅茶専用湯沸し器のこと。(一口メモ)「サモワール」:「サモ」と「ワール」から成り、それぞれ「自分で」と「沸かす」という意味が合体しているそうです。

このサモワールを使ってお湯を沸かし、本体下部に蛇口がついていて、そこから茶葉を入れたポットに注ぎます。ポットは、サモワールの上にのせることができ、のせた状態で茶葉を蒸らします。このようにして濃い紅茶を作り、ティーカップに紅茶を4分の1ぐらい注ぎ、サモワールのお湯を注ぎ足して薄めて飲むのがロシア式。サモワールには、いつもたっぷりのお湯を沸かしておき、紅茶を飲めるようにしておいたそうです。寒い冬が続くロシアでの生活の知恵だったのかもしれませんね。※現在では、湯沸かし器のほとんどが電気式に変わっています。

[香港]香港では、コーヒーと紅茶をブレンドした「鴛鴦(いんやん)茶」という飲み物があります。鴛は、雄のおしどり、鴦は、雌のおしどりのこと。コーヒーと紅茶でおしどり夫婦のお茶(?)ということでしょうか。どんな味がするのか、ちょっと興味があります。

[チベット]チベットでは、バターを入れた「ギイ茶」がよく飲まれています。ギイとは、ヤギやヤクの乳から作ったバターのことで、チベットのお茶は、このバターと岩塩を入れて飲みます。どちらかというと「スープ」のような感じがするそうです。また、チベットで使うお茶は、レンガ状に固めた「団茶(だんちゃ)」と呼ばれるもので、チベットの人々はこの固まったお茶をナイフで削りとり鍋で煮出して作ります。

[チュニジア・モロッコ]北アフリカのチュニジア・モロッコ。この辺りの国では、ミント入りの甘い紅茶をよく飲んでいます。茶葉と砂糖を軽く煮出した後、ミントを入れたものでさわやかな香りと一緒に楽しむことができます。ミントには体温を下げる効果があるので、暑い日にぴったりの飲み物です。また、胃痛や腹痛にも効き、消化を助ける働きがあるので、油っこい料理にも合います。

たまにはこんな世界の紅茶を飲んでみては?ちょっとした旅気分が味わえそうです。

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「器の愉しさを、もっと身近に」という想いを胸に、代々のスタッフがバトンを繋いできた食卓のエッセイ集です。ある時は 古典文学に想いを馳せ、ある時はイースターの食卓を飾り付ける。京都発、器が大好きな私たちの、ちょっとマニアックで愛おしい「器と文化愛」が詰まったコラムたち。数十年にわたり、メールマガジンを通じて数万人の器ファンに届けられたコラムを復刻しています。