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Luxury Selection vol.51 ロイヤル・コペンハーゲン

1775年の創業から200年以上の間、デンマークを代表するブランド“ロイヤルコペンハーゲン”は職人やデザイナー、アーティストの情熱や研究心を以て世界中のコレクターや、新しい時代に商品を提供し続けています。 Luxury Selection vol.51では、世界中から愛され続けてきた同社の歴史を振り返ります。
ブルーフルーテッドプレイン
ブルーフルーテッドパターンは、中国磁器の柄をモチーフとしています。このパターンを最初に使ったのは18世紀半ばのマイセンであり、ドイツよりデンマークに伝わったと考えられています。このパターンはデンマークでは、ムール貝と呼ばれておりなぜ貝の名前が付けられたのかはっきりしませんが、おそらくマイセン磁器のフルーテッド縁の模様が貝のように見えたためと言われています。
ブルーの色は、中国人も1000年前から使っていた無機のコバルトであり、高温で焼成すると最も美しく磁器に生えます。1885年より1900年の間にシリーズのほとんどのアイテムがアーノルド・クローによりデザインされました。
このシリーズの始まりも、王立デンマーク磁器製作所が設立された1775年ごろまでさかのぼります。 アーノルド・クローは、1780年ごろの古い型よりインスピレーションを得てこの型を作りました。
絵柄はすべて230年前と同じハンドペイントで描かれ、
プレートやカップに描かれたブーケは、
全部同じように見えますが、
ブーケの花と周りに散らした花はそれぞれ約20種類ずつあり、
ペインターは自由に選んで描くことが出来るため、
二つと同じ絵柄は存在しないようになっています。
ブルーフラワー
イヤープレート
1888年の北欧展示会で、ロイヤルコペンハーゲンは
全て青1色のアンダーグレーズでロゴマークの3本の波線と
王冠が描かれたプレートのシリーズを展示しました。
このシリーズは工場の良い広告となり
計画通り展示会の来場者を魅了しました。
デンマーク王クリスチャン9世の妃であった
ルイーズ妃(当時は皇太子妃)は、すぐにこれを買い求め、
この王室のショッピングのウワサを聞いた人々は
同じプレートをオーダーしました。

その後このプレートのシリーズは
1908年にイヤープレートとしてシリーズ化され、
プレートの絵柄は初めのころは、コンペで選ばれていましたが、
後にデンマークの田舎の風景、歴史、伝統などにより
モチーフが選ばれるようになりました。
1888年2000年にロイヤルコペンハーゲンはまだデザインの学生だったカレン・ラーセンと契約します。彼女はブルーフルーテッドのパターンの一部を拡大したブルーフルーテッドメガを発表しました。このシリーズは、有名ブランドの伝統的なシリーズに新しいインパクトを与え、大きな成功をおさめました。
彼女は、ブルーフルーテッドが、多くの人々にとって、抒情的で温かさやロマンティシズムを感じさせるシリーズであると語っています。ブルーフルーテッドメガは、まさしくロイヤルコペンハーゲンの伝統を称賛する商品となりました。
ブルーフルーテッドメガ
ヨーロッパの磁器の歴史は東洋から輸入された神秘的な宝物「白い金」と呼ばれた白磁を探し求めることから始まりました。すべてのヨーロッパの貴族は、これらの磁器を自分のコレクションにしたいと探し求め、彼らの欲望が磁器の秘密を研究する研究所を各所に作らせるようになりました。
王立デンマーク磁器製作所(後のロイヤルコペンハーゲン)は、鉱物学者のフランツ・ハインリッヒ・ミューラーの実験用に創立され、彼は1770年の初めにはすでに石英、カオリン、長石から硬質磁器を作る実験を開始していました。

磁器の製造方法は、マイセンにより1710年に生み出された秘密のレシピであり、マイセンは何年もの間これを門外不出としていたのですが、ミューラーが実験を開始する頃には、すでにヨーロッパ中に広まり、本として出版されるようになっていました。この小さな研究所に時間と財産を費やした彼は1774年、ついに多くの投資家を招き、このデンマーク磁器製作所に寄付を呼びかけました。しかし投資家はほとんど関心を示さず、興味を持ったのはデンマーク王フレデリク5世のユリアーネ・マリー王妃でした。ついに彼女と彼女の息子が製作所の共同経営者になり、1775年の5月1日最初の重役会議でロゴマークが現在も使われている3本の波線に決められました。デンマークを取り巻く3つの水の流れを表すこのマークは、王妃のアイデアでした。

1世紀のあいだ工場は王族により経営され、1868年に個人の手にわたりましたが、その名前は王立をとどめていました。1882年から1884年に工場はアルミニアファイアンス工場という陶磁器製作所と合併して、コペンハーゲンの中心部から、北西にあるフレデリスクボーに移りました。また、このころ工場は一人の若いマネージャーと契約しています。画家であり、建築家でもあったアーノルド・クロー(1856-1931)は、釉薬の下に絵付けをするアンダーグレーズペインティングに非常に興味があり、彼の最初の仕事は最初のシリーズ、ブルーフルーテッドに新しい息吹を吹き込むことでした。彼はアンダーグレーズの新しい技術を工場の技術者とともに研究発展させ、風景や、自然を描くことを可能とし、アンダーグレーズのさまざまな色を開発しました。この新しい磁器は1889年のパリ万博に出品され、数年間で工場は世界的に有名になりました。
デンマークで2番目に作られた磁器工場であるビングオーグレンダール(1853年設立)はロイヤルコペンハーゲンの競争相手でしたが、1987年にロイヤルコペンハーゲンと合併しています。
※人気が集中した場合、ご注文順となりますので後ほど確認のメールをお入れします。
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