全国のみなさん、こんにちは。本社の楠橋です。
今回はデンマークの３回目です。
是非、チャレンジして下さいね。
【問題31】
次の（あ）から（う）は、フローラ・ダニカに関する
説明です。誤っているものはいくつあるでしょうか。
下の�，�ら��より選びなさい。
（あ） 磁器を愛したロシアの女帝エカテリーナ２世への
贈答品として制作され、完成後に彼女は没したが、
デンマークに残ったといわれている。
（い） スウェーデンの博物学者リンネが植物学の第一人者
として名声を得ていたことに対抗して、デンマークの
植物学と磁器芸術の水準の高さを誇示する意図があった
ともいわれている。
（う） 植物図譜のためにドイツのニュルンベルクから招かれた
画家ヨハン・クリストフ・バイヤー（1738〜1812）が、
磁器の絵付けにも携わり、13年もの歳月をかけて完成した。
その後は今日まで制作されていない。
� 。韻帖 ´◆。欧帖 ´� ３つ
では、解答を見ましょう。
【解答】��
【解説】
（あ）誤り。
エカテリーナ２世（1729〜96）は、フローラ・ダニカの
完成（19世紀初頭）前に没している。彼女はロシアを強国
とした啓蒙的専制君主で、無類の磁器好きとしても知られ
ている。
当時デンマークはロシアと同盟関係を結び、宿敵スウェー
デンに対抗していた（1700〜21年の北方戦争）。
（い）正しい。
リンネ（1707〜78）は、医学や植物学を修め、動植物の
学名を体系づけて、「分類学の父」と称される博物学者で
ある。
フローラ・ダニカは、デンマーク王室の威信を示すもの
であったことは間違いない。
（う）誤り。
フローラ・ダニカの完成後は長いこと制作されることは
なかったが、1863年のデンマーク王女アレクサンドラと
プリンス・オブ・ウェールズとの婚儀に際し復活し、以後、
今日に至るまで制作され続けている。
（参考文献）
１ 大平雅巳著『すぐわかる ヨーロッパ陶磁の見かた』
（2006年6月初版）�蠹豕�美術
２ �蟷垣扈佝如愍楡眄こ�史 改訂版』（2009年3月発行）
それでは、次回をお楽しみに。ごきげんよう。
