全国のみなさん、こんにちは。本社の楠橋です。
さて、今回はイタリアの８回目（復習編の最後）です。
是非、チャレンジして下さいね。
【問題23】
次の�，�ら��は、イタリアの磁器に関する特徴点です。
何の特徴点か、下の（あ）から（う）より選びなさい。
� ‥賤里亮Т錣悗瞭瓦譴魴舛砲靴拭Ｇ鮨Д�ラスに似た
独特の質感。
�◆仝渋絅献離蠅料或箸任△辰深Т鏐�場。独創的で
洗練されたイタリアン・デザイン。
�� ナポリに花開いた磁器の窯。幻想的なシノワズリー
（中国趣味）装飾の「磁器の間」。
（あ）メディチ磁器 （い）カポディモンテ磁器
（う）ドッチア磁器
では、解答を見ましょう。
【解答】
� 覆◆法´◆覆Α法´�（い）
【解説】
（あ） メディチ磁器の製造は、東洋からもたらされる磁器に
刺激を受けて始まった。
中国の染付け風でありながら、器形はまったくヨーロッパ
的である。見た目は硬質磁器と変わらないが、本質的に
軟らかく、熱にも弱いので実用にはあまり適さない。
ヨーロッパで軟質磁器と呼んで区別されているゆえんである。
この軟質磁器は、英語でソフト・ペースト・ポースリンと
呼ばれ、16世紀のメディチ磁器の他には、18世紀のフランス
の初期セーヴル磁器などがある。
（い） カポディモンテの磁器は、カオリンを含まない軟質磁器で、
素地はきめが細かく純白である。また、彫刻にも優品が多く、
現在カポディモンテ王宮内の「磁器の間」では、華やかな
中国人の浮彫りなどが見られる。
この「磁器の間」は、すべての壁と天井を白磁パネルと
色絵磁器の彫刻、そして大きな鏡で覆い尽くした小部屋で
ある。ロココ（注）風の花綱装飾とシノワズリーの人物や
蝶が奇妙な調和をかもし出している。またこれは、王妃
マリア・アマリアのために作られたと言われている。
（注）18世紀にヨーロッパで流行した曲線を多用した
優美で軽快な装飾様式。
（う） ドッチアの工場は、創業者カルロ・ジノリ侯爵（1701〜57）
の没後、５代にわたりジノリ家が経営した。歴代のジノリは
常に時代の流行に敏感で、テーブルウェアにおいても、
有名なイタリアン・フルーツやラスター彩技法の再現など、
独創的な意匠や技法を積極的に取り入れている。
このジノリの工場は、フィレンツェ西郊のセスト・フィオ
レンティーノという美しい町にある。工場に隣接した
ドッチア美術館では、ゆったりとしたスペースの中でジノリ
の歴史が通観できる。すでに創業者カルロ・ジノリの時代に
設立されたというから、その歴史は長い。
（参考文献）
大平雅巳著『すぐわかる ヨーロッパ陶磁の見かた』
（2006年6月初版）�蠹豕�美術
それでは、次回（オランダ）をお楽しみに。ごきげんよう。
