全国のみなさん、大変ご無沙汰致しました。本社の楠橋です。
今年2月の花粉症から中断し、食器クイズも長いシーズンオフと
なりましたが、秋の訪れとともに再開します。
京都では、本日10月23日に時代祭りが行なわれ、第８回京都
検定の申込受付も始まっています。また、12月には新潟県燕市で
第１回の「カトラリー検定」が行なわれるそうです。
これに負けないよう食器クイズも頑張ります。
今回はイタリアの４回目です。是非、チャレンジして下さいね。
【問題19】
次の�，�ら�イ蓮▲ぅ織螢△瞭�器に関する説明です。
何を説明しているか、下の（あ）又は（い）より選びなさい。
� 仝電團薀凜Д鵐覆剖瓩い海猟�は、12世紀からの製陶の町で、
イタリアで最も長い歴史をもつ。15世紀の中頃、他の窯に先
駆けて錫釉技法を取り入れ、美しいマヨリカ陶器を生産し
始めた。
�◆ゞ畴�の発掘調査により、この地の製陶業が14世紀以来の
長い歴史をもち、つねに高い生産力を維持していたことが
判明しつつある。
�� 特に魅力的なのは、まだ、他の窯でマヨリカ陶器が発達
する前の15世紀後半の作品である。それらには、柏の葉や
幾何学文様、孔雀の羽を重ねたような装飾、ゴシック風の
葉文などが描かれている。また、下地に深みのある青や
灰青色を用いた印象的な装飾を創案したのも、この地の
陶工であった。
�ぁ�16世紀半ばになると、白を強調した新しい様式の陶器が
誕生する。それは器の表面に白い釉薬を厚くかけて焼成し、
中央に青や橙色で簡素な模様を小さく描いたものである。
白地の魅力を前面にうち出したこの陶器は、食器としての
新鮮さはもちろん、中国の白磁を思わせながらはるかに
低価格なことから急速に人気を博し、ヨーロッパ各地に
運ばれた。
�ァ，海涼呂�17世紀、個性的な図柄の皿で知られていた。
それは、大またで闊歩する兵士が画面いっぱいに描かれた
もので、素早い筆致と大胆に塗られた黄褐色の背景が印象的
で、人物の極端に小さな顔や、太い縞模様の衣服が特徴である。
（あ）ファエンツァ陶器 （い）モンテルーポ陶器
では、解答を見ましょう。
【解答】
� 覆◆法´◆覆ぁ法´�（あ） �ぁ覆◆法´ァ覆ぁ�
【解説】
（あ） ファエンツァはアペニン山脈の東麓にあり、近くの山
からは良質の白い陶土が豊富にとれる。またエミリア街道の
要衝という地の利もあり、ファエンツァの製陶業は急速に
発達し、製品は15世紀末にはイタリア以外の国にも運ばれる
ようになった。
（い） モンテルーポの製陶業は、フィレンツェの製陶業が衰退に
向かった16世紀の頃から急速に生産量を増やし、バラエティ
に富んだ製品をイタリア各地に供給した。現在もこの地方の
陶器生産の中心で、フィレンツェで売られているマヨリカ
陶器の大半はここから送り出されている。
（参考文献）
大平雅巳著『すぐわかる ヨーロッパ陶磁の見かた』
（2006年6月初版）�蠹豕�美術
それでは、次回をお楽しみに。ごきげんよう。
