全国のみなさん、こんにちは。本社の楠橋です。
今回はイタリアの2回目です。是非、チャレンジして下さいね。
【問題17】
次の�，�ら��は、イタリアの陶器に関する説明です。
何を説明しているか、下の（あ）から（う）より選びなさい。
� ．襯優汽鵐拘�のトスカーナに君臨したメディチ家は、
1498年近隣のモンテルーポより２人の陶工を招き、
フィレンツェの北方のこの町にあった豪壮な別邸の一隅に
窯を開いた。この窯はメディチ家の後援のもと、もっぱら
メディチ家や上層階級のためのマヨリカ陶器を生産した。
�◆�13世紀の頃より、この町の周辺では技法も装飾もスペイン
の陶器によく似たものが作られていた。しかし14世紀後半に
なるとしだいにイタリア独自の意匠が生み出されてくる。
色彩では、新たに取り入れられたコバルト顔料による深みの
ある青が特に好まれ、この町とその周辺の窯の特産となった。
�� ウンブリア州の小さなこの町（現在のウルバニア）には、
16世紀の頃、イストリアートやグロテスク模様の絵付けに
秀でた有名無名の陶工たちが存在したことが、著名な
『陶芸三書』などの文献から知られている。
（あ）フィレンツェ陶器 （い）カファッジョーロ陶器
（う）カステル・ドゥランテ陶器
では、解答を見ましょう。
【解答】
� 覆ぁ法´◆覆◆法´�（う）
【解説】
（あ） フィレンツェのあるトスカーナ地方は、イタリアの
中でも早くから錫釉陶器（イタリアでいうマヨリカ）を
生産した窯場の一つである。
問題文の青い釉薬は器表面から盛り上げるほどに厚く
塗られているところから「厚塗りの藍彩」と呼ばれている。
（い） カファッジョーロが特に得意としたのは、イストリアート
の絵付けで、これは神話や聖書、歴史や同時代の出来事
などを器面いっぱいに描いた、イタリア・マヨリカ独特の
絵画性の強い装飾様式である。
（う） 『陶芸三書』は、1556年頃チプリアーノ・ピッコルパッソ
（1524〜79）が見聞をもとに著した、ヨーロッパ初の
本格的な陶芸技法書である。著者のピッコルパッソは、
カステル・ドゥランテ生まれの軍人でもある。
（参考文献）
大平雅巳著『すぐわかる ヨーロッパ陶磁の見かた』
（2006年6月初版）�蠹豕�美術
それでは、次回をお楽しみに。ごきげんよう。
