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ガラスの技法|コールドワークとホットワーク、9つの技

ガラスの技法 ― コールドワークとホットワーク
うつわの知識・09

ガラスの技法 ― 冷ましてから彫るか、熱いうちに形づくるか ―

一脚のグラスの表情は、職人の技法から生まれます。ガラスの装飾・成形の技は、大きくコールドワーク(冷ましてから施す)とホットワーク(熱いうちに扱う)の2つに分かれます。エッチング、宙吹き、ミレフィオーリ、鋳造…。代表的な9つの技を、ひとつずつご紹介します。

― Reading 5 min · ル・ノーブル編集部

まず、2つのアプローチ

― 冷たいガラスか、熱いガラスか ―

コールドワークとは

Cold Work

コールドワークとは、ガラス器の完成後、熱を冷まして常温の状態で表面に装飾を施す技法です。彫る・削る・絵付けするなど、じっくりと手を加える工程が中心。エッチング・エナメル彩色・カッティングなどが代表です。

ホットワークとは

Hot Work

ホットワークとは、高温でやわらかい状態のガラスを扱い、成形や装飾を施す技法です。溶けたガラスを吹く・型に入れる・流し込むなど、熱いうちにかたちを決めます。宙吹き・ミレフィオーリ・鋳造などが代表です。

9つの技を、ひとつずつ

― コールドワーク3つ、ホットワーク6つ ―

コールドワーク Cold Work ― 常温で装飾する3つの技

エッチング

Etching

ガラスの表面を彫る技法。文様を残す部分に保護膜を貼り、酸に浸して腐食させ、保護されていない部分に文様を彫り出します。

エナメル彩色

Enamel

ガラス質のエナメルで絵付けする技法。彩色したのち低温で焼き付けると、ガラス素地になじんで定着します。

カッティング

Cutting

表面をグラインダー(研削盤)に押し当てて切り込みを入れ、研磨しながら幾何学的な文様を彫り出す技法。日本の切子もこの仲間です。

ホットワーク Hot Work ― 熱いうちに形づくる6つの技

宙吹き(ちゅうぶき)

Free Blowing

溶けたガラス種を吹き竿の先に巻きつけ、空中で竿を回しながら息を吹き込んで成形する、もっとも一般的とされる技法です。

ミレフィオーリ

Millefiori

モザイクガラスの一種で、イタリア語で「千の花」の意味。花柄の金太郎飴のようなガラス棒を輪切りにし、型に並べて加熱します。

被せ(きせ)ガラス

Cased Glass

ガラス素地の上に色ガラスを被せ、カッティングなどで上層を削り取り、層の色の違いで文様を表現する技法です。

型吹き成形

Mold Blowing

グラスや瓶など、内部が空洞の作品に使う技法。吹き竿の先に巻き取った溶けたガラスの種を鋳型の中に入れ、息を吹き込んで型の内壁に沿うように膨らませて成形します。

鋳造法(ちゅうぞう)

Casting

耐火粘土で鋳型を造り、溶けたガラスを流し込んで型になじませ、冷却後に鋳型をこわして取り出す、古くから続く技法とされます。

プレス成形

Press Molding

鋳造法を量産化するために生まれた技法。金型プレス機で溶けたガラスを押し付けて成形し、鋳型をこわさず何度も使えるのが特徴です。

ガラスの技をめぐる、疑問

― 宙吹き? 切子? 千の花? ―

宙吹き(ちゅうぶき)とは、どんな技法ですか?

溶けたガラスを吹き竿の先に巻きつけ、空中で回しながら息を吹き込んで形をつくる技法です。型を使わず職人の手と息だけで成形するため、もっとも一般的でいて熟練を要する、ガラスづくりの基本とされます。

江戸切子は、どの技法にあたりますか?

カッティング(コールドワーク)にあたります。冷めたガラスの表面を研削盤で削り、幾何学的な文様を彫り出す技法です。色を被せたガラスを削って層の色を見せる被せガラスと組み合わせると、切子ならではの色の対比が生まれます。

ミレフィオーリとは、何ですか?

イタリア語で「千の花」を意味する、モザイクガラスの技法です。断面が花柄になった金太郎飴のようなガラス棒を輪切りにして型に並べ、加熱して仕上げます。ヴェネチアングラスを代表する華やかな技として知られます。

技が生きた、一脚を

― 職人の手わざを、コレクションで ―

きらめくカッティング、流れるような型吹き、息を吹き込む宙吹き。それぞれの技を得意とする名窯のガラスを、コレクションからお楽しみください。

よくあるご質問

― ガラスの技法についての、よくある疑問 ―

ガラスの技法には、どんな種類がありますか?

大きくコールドワーク(常温で装飾)とホットワーク(高温で成形)の2つに分かれます。コールドワークにはエッチング・エナメル彩色・カッティング、ホットワークには宙吹き・ミレフィオーリ・被せガラス・型吹き成形・鋳造法・プレス成形などがあります。

コールドワークとホットワークの違いは?

コールドワークは完成後の冷えたガラスに装飾を施す技法、ホットワークは高温でやわらかい状態のガラスを扱う技法です。彫る・削るはコールド、吹く・流し込むはホット、と考えると分かりやすいです。

ガラスの鋳造とは、どんな技法ですか?

耐火粘土などで鋳型を造り、溶けたガラスを流し込んで型になじませ、冷却後に鋳型をこわして取り出す技法です。古くから続くガラス製法のひとつとされます。鋳型を壊さず量産できるようにしたのが、プレス成形です。

宙吹きとは何ですか?

溶けたガラスを吹き竿の先に巻きつけ、空中で回しながら息を吹き込んで成形する技法です。型を使わない、もっとも一般的とされるガラス成形の技です。

江戸切子は、どの技法ですか?

カッティング(コールドワーク)にあたります。研削盤でガラス表面を削り、幾何学文様を彫り出す技法で、色を被せたガラスを削る被せガラスと組み合わせることが多いです。

この知識を、これからの器選びに

― 今日は調べものだけ、という方も ―

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