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ガラスについて|原料と、4種類のガラスの違い

ガラスについて ― 原料と4種類のガラス
うつわの知識・07

ガラスについて ― 何でできて、どう違うのか ―

ひとくちに「ガラス」といっても、その種類は数千ともいわれます。でも、食器によく使われるガラスは、成分でみると4つのグループにまとめられます。鉛クリスタル、無鉛クリスタル、ソーダ石灰、そして耐熱ガラス。それぞれ何が違うのかを、原料からやさしく整理します。

― Reading 5 min · ル・ノーブル編集部

まず、ガラスは何でできている?

― 主原料と、4つのグループ ―

ガラスとは(硝子)

Glass / SiO2

ガラス(硝子)とは、主原料の二酸化ケイ素(SiO2=ケイ砂・ケイ石)に、さまざまな金属化合物を混ぜて高温で溶かし、液体状にしてから成形したものです。加える成分によって、輝きや透明度、熱への強さが変わります。この「何を加えるか」が、ガラスの種類を分けるカギになります。

4つのグループ

Four Main Types

ガラスの種類は数千ともいわれますが、食器によく使われるものは成分で4グループに大別でき、これらで大部分を占めます。鉛クリスタル・無鉛クリスタル・ソーダ石灰ガラス・ほうけい酸ガラス(耐熱)の4つ。このほかに、少量ずつ作られる特殊ガラスもあります。

4種類のガラス・成分で見分ける

― 加える成分が、個性を決める ―

種類主な成分特徴
鉛クリスタルLead Crystal 二酸化ケイ素・酸化カリウム・酸化鉛 屈折率が大きく、カットがよく輝く。日本では酸化鉛24%以上を「クリスタル」と呼びます
無鉛クリスタルLead-free Crystal 酸化カリウム・酸化バリウム・酸化チタニウム・酸化亜鉛などを10%以上(酸化鉛を含まない) 鉛を使わず、鉛クリスタルに近い透明度・屈折率を実現。環境や安全性に配慮した現代の主流とされます
ソーダ石灰Soda-lime 二酸化ケイ素・酸化ナトリウム・酸化カルシウム 食器・窓・瓶に使われる、もっとも一般的なガラス。単にソーダガラスとも
ほうけい酸Borosilicate 二酸化ケイ素・ホウ酸・酸化アルミニウムなど 熱衝撃に強い耐熱ガラス。実験器具や耐熱食器に使われます

※ 食器に使われるガラスの大部分がこの4種類です。ほかに、光学ガラスなど少量ずつ作られる特殊ガラスもあります。

それぞれの、素顔

― 成分の違いが、輝きと強さを生む ―

鉛クリスタルLead Crystal

二酸化ケイ素に酸化鉛を加えたガラス。ソーダ石灰ガラスより屈折率が大きく、カット模様をつけるとキラキラとよく輝きます。高級食器や装飾品に多く使われます。日本では一般に、酸化鉛を24%以上含むものを「クリスタル」と呼びます。ブランドによっては30%以上を含むものもあるとされます。

主なブランド:バカラ・ラリック・マイセンクリスタル ほか

無鉛クリスタルLead-free Crystal

酸化鉛を含まず、酸化カリウム・酸化バリウム・酸化チタニウム・酸化亜鉛などを主要成分として10%以上含むガラスです。主成分によりカリクリスタル・バリウムクリスタル・チタンクリスタルとも呼ばれます。鉛を使わずに鉛クリスタルに近い高い透明度・屈折率を実現し、健康や環境への配慮から近年広まりました。

※「無鉛」は鉛が完全にゼロという意味ではありません。原料や製造環境に由来する微量の鉛は技術的に排除できないため、各社は独自の基準値(例:0.009%=90ppm以下)を設けて管理しています。

ソーダ石灰ガラスSoda-lime Glass

二酸化ケイ素・酸化ナトリウム・酸化カルシウムからなる、もっとも一般的なガラス。多くの食器や窓ガラス、瓶に使われ、古代に最初に作られたガラスもこれと考えられています。「ソーダ」とは原料の炭酸ナトリウムのこと。ふつう単にソーダガラスと呼ばれます。

安価な日常食器や瓶、コップなどに広く使われる、もっとも一般的なガラスです。

ほうけい酸ガラス(耐熱ガラス)Borosilicate

二酸化ケイ素にホウ酸などを加えたガラス。化学的な侵蝕に強く、膨張係数が小さいため熱衝撃(急な温度変化)に強いのが特徴です。実験用ガラス器具や薬びん、そして耐熱食器に使われます。日本工業規格(JIS)では、膨張係数が65以下120度以上の熱衝撃に耐えるものを、耐熱ガラス製食器と表示できると定めています。

主なブランド:ハリオ・ケメックス ほか

ガラスをめぐる、素朴な疑問

― クリスタルとソーダ、何が違う? ―

クリスタルガラスとソーダガラスは、何が違いますか?

加える成分が違います。クリスタルは酸化鉛などを加え、屈折率が高くよく輝くのが特徴。ソーダガラスは酸化ナトリウム・酸化カルシウムからなる、もっとも一般的なガラスです。輝きと重厚感はクリスタル、気軽な普段づかいはソーダガラス、と考えると分かりやすいです。

ガラスの原料は、何ですか?

主原料は二酸化ケイ素(SiO2で、ケイ砂やケイ石とも呼ばれます。これに、酸化鉛・酸化ナトリウム・ホウ酸などの金属化合物を加えて高温で溶かすことで、さまざまな種類のガラスが生まれます。

4種類を、手に取って

― 成分の違いは、使い心地の違い ―

きらめく鉛クリスタル、気軽なソーダガラス、熱に強い耐熱ガラス。それぞれを代表する名窯のグラスを、コレクションからお楽しみください。

よくあるご質問

― ガラスの成分についての、よくある疑問 ―

ガラスの原料は何ですか?

主原料は二酸化ケイ素(SiO2で、ケイ砂・ケイ石とも呼ばれます。これに酸化鉛・酸化ナトリウム・ホウ酸などの金属化合物を加えて高温で溶かし、成形してガラスになります。

食器のガラスには、どんな種類がありますか?

成分で大きく4種類に分けられます。鉛クリスタル・無鉛クリスタル・ソーダ石灰ガラス・ほうけい酸ガラス(耐熱)で、これらが食器用ガラスの大部分を占めます。

クリスタルガラスとソーダガラスの違いは?

クリスタルは酸化鉛などを加え、屈折率が高くよく輝きます。日本では酸化鉛24%以上を「クリスタル」と呼びます。ソーダガラスは酸化ナトリウム・酸化カルシウムからなる、もっとも一般的なガラスです。

無鉛クリスタルとは何ですか?

酸化鉛を含まず、酸化カリウム・酸化バリウム・酸化チタニウム・酸化亜鉛などを10%以上含むクリスタルガラスです。鉛を使わずに鉛クリスタルに近い透明度・屈折率を実現し、健康や環境への配慮から近年の主流となっています。

耐熱ガラスは、何が違うのですか?

ほうけい酸ガラスとも呼ばれ、ホウ酸などを加えることで膨張係数が小さく、熱衝撃に強いのが特徴です。JISでは膨張係数65以下・120度以上の熱衝撃に耐えるものを耐熱ガラス製食器と定めています。

この知識を、これからの器選びに

― 今日は調べものだけ、という方も ―

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