輪島塗|120工程の伝統と、干支に込める縁起の漆器
石川県輪島市で受け継がれる伝統工芸「輪島塗」。製造工程は120にも及び、木地・塗り・加飾の専門職人が分業で関わる、堅牢優美の代名詞です。干支に込める縁起の箸と、曙研出(あけぼのとぎだし)の意匠をご紹介します。
輪島塗|120工程の伝統と、干支に込める縁起の漆器
石川県輪島市で受け継がれる伝統工芸「輪島塗」。製造工程は120にも及び、木地・塗り・加飾の専門職人が分業で関わる、堅牢優美の代名詞です。干支に込める縁起の箸と、曙研出(あけぼのとぎだし)の意匠をご紹介します。
漆を用いたものづくりは縄文時代から続く長い歴史を持ち、日本ではおよそ9千年前のものとされる縄文時代の漆製品も出土しています。漆器が「Japan」と呼ばれ、日本を代表する器として海外から認知されているのは、こうした連綿と続く歴史の重みがあってこそです。古くから寺院や仏像など宗教建築や美術品にも用いられ、その技術力の高さは想像を絶するものがあります。
日本の漆製品を語るうえで外すことができないのが、堅牢優美で知られる「輪島塗」です。石川県輪島市で受け継がれる伝統工芸で、その製造工程は120工程ともいわれます。「木地」→「塗り」→「加飾」という流れで、半製品がそれぞれ専門の職人達の手を渡りながら、数か月から長いものでは数年かけて製品化されていきます。さながら輪島の町全体が製造工場のような分業体制が、輪島塗の品質を支えているのです。
本特集では、輪島塗の120工程の概要と、現代も継続販売される代表的なシリーズ ─ 干支に込める縁起の箸、そして外黒内曙研出の意匠 ─ を、ル・ノーブル編集部の視点でご紹介します。
木地・塗り・加飾の三段階。専門職人の連携が輪島塗の堅牢性を支えています。代表的な4つの工程をご紹介します。
椀木地・指物木地など、用途に応じた木地師が一つ一つ形を作ります。輪島塗の堅牢性は、ここから始まります。
口部分や縁に布を貼り、漆で固める輪島塗特有の補強工程です。「堅牢優美」と評される強さを生む要素のひとつになります。
何度も漆を塗り重ね、研ぐ工程を繰り返します。塗師(ぬし)の専門技術で、艶やかな表面が生まれます。
蒔絵師・沈金師の手で、漆面に文様が描き込まれます。脈々と受け継がれた高い技術により、緻密で繊細な世界が表現されます。
自分の干支の箸を一膳持つ ─ 古くから続く日本の習わしです。ご出産祝い、新年のご挨拶、お誕生年のお祝いに選ばれてきた縁起の箸です。
朱と黒の重ね塗りで光と影を表現する「曙研出(あけぼのとぎだし)」技法。外を黒、内を曙研出で仕上げた高脚浅皿が、輪島塗の意匠表現の幅を映し出します。
輪島塗 加飾の真骨頂「蒔絵」。漆で文様を描き、その上に金粉・銀粉を蒔いて固める伝統技法で、漆の黒地に金色の意匠が立ち上がります。蒔絵には大きく分けて研出(とぎだし)蒔絵・平(ひら)蒔絵・高(たか)蒔絵の3系統があり、漆を盛り上げる量や研ぎ出しの工程で表情が変わります。蒔絵作家 代田和哉氏による尺3寸の大型飾皿「干支酉」は、その世界の到達点を示す一枚です。
石川県輪島市で作られる日本の伝統的な漆器の名門です。製造工程は120工程ともいわれ、「木地」→「塗り」→「加飾」という流れで、半製品がそれぞれ専門の職人達の手を渡りながら工程が加えられていきます。さながら輪島の町全体が製造工場のようで、数か月から長いものでは数年かけて製品化されていきます。
輪島塗の代表的な工程数は、木地作り(椀木地・指物木地など)から始まり、下地工程(布着せ・地塗り・中塗り)、上塗り、そして加飾(蒔絵・沈金など)まで、各段階で専門職人が分業で関わります。「布着せ」(口部分に布を貼り補強する技法)は輪島塗特有の堅牢性を生み出す要素のひとつです。
正式な工程で作られた漆塗りは非常に強く、乾燥と紫外線さえ気を付ければ千年単位で色を保つとされています。万が一カケた場合も修繕が可能で、漆器は「一生もの」と呼ばれる所以です。古くは寺院や仏像など宗教建築にも使われ、日本ではおよそ9千年前のものとされる縄文時代の漆製品も出土しており、縄文時代から続く長い漆文化が今に受け継がれています。
ご出産祝い・新年のご挨拶・お誕生年のお祝いなど、人生の節目の贈り物に向くシリーズです。「自分の干支」の箸を一膳持つ習わしは古くからあり、家族の干支を揃えてお正月に使う、ご出産時にお子様の干支を贈る、といった使い方があります。サイズは小(19.5cm)と大(22.5cm)があり、ペアでお揃えになる方も多いシリーズです。
漆器は手洗い・常温保管が基本です。柔らかいスポンジに中性洗剤をつけて優しく洗い、十分にすすいだ後、柔らかい布で水気を拭き取ってください。食洗機・電子レンジ・直射日光・乾燥は避けてください。漆そのものの美しさは使い込むほど深まり、複雑な色合いや風合いを楽しめます。
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