あわいピンクの薔薇やつぼみが異なるデザインで描かれた、ウィーンのバラプラチナシリーズ
ヘレンドの器を縁どるレリーフの代表的なものに、オジエ(OSIER)とロカイユ(ROCAILLE)があります。オジエは籠の編目を模したもので、ヘレンドでは最もポピュラーなレリーフです。ロカイユは貝殻を模したもので、流れるような雰囲気が特徴です。こちらのプレートには、オジエレリーフがあるタイプとないタイプがございますが、そのないタイプとなります。
2013年新しく登場したウィーンのバラ プラチナは、ティーカップ、ポット、プレートにそれぞれ、大小のあわいピンクの薔薇やつぼみが、異なるデザインで描かれています。シリーズ全体として、ヘレンドとともに歩んできたウィーンのバラの伝統と歴史を感じさせます。プラチナの縁取りが一層エレガントな、ウィーンのバラの新しいシリーズです。
ヘレンドの歴史とともにあるウィーンのバラ。パターン名を直訳すると「ハプスブルク家由来の薔薇」。もともとはウィーン窯(現在のアウガルテン)により、「貴族の中の貴族」と称されたハプスブルク家の后妃エリザベートのお気に入りのサービスとして製作していたものでした。しかし、1864年にウィーンが閉窯してしまった際、フランツ・ヨーゼフの命により「ウィーンのバラ」を含む多くの型やパターンが、ハンガリーのヘレンドへ移されました。ヘレンドは、皇帝が帝位を退くまでこれを納め続け、「ウィーンのバラ」はハプスブルク家門外不出のパターンとなっていましたが、第一次世界大戦後、ハプスブルク家が王位を退位し、ウィーンのバラも一般に開放されるようになり、今ではヘレンドを代表するパターンとなっています。
ヘレンドのウィーンのバラのオリジナルパターンは、簡潔で機能性が重視された19世紀前半のビーダーマイヤー時代に創られました。現代まで受けつがれている、中央に配された薔薇とパセリのコンビネーションに、濃いグリーンで縁取られたウィーンのバラのデザインもウィーン王室からその制作を依頼されたのがはじまりでした。