デザイナーのアラン・シャーフ(Allan Scharff)は、1967年にジョージ ジェンセンで銀加工の修行を終え、1988年に同工房に参加して以来、数多くの独創的なホロウェア(ホームアイテム)をデザインしてきました。彼の作品は、大自然から得た着想が中心であり、それは次の言葉にも表れています。
自然には溢れんばかりの形があります。
自然は最も魅力に富んだ教科書です。
自然の表現は視覚的で直接的です。
自然が最もインスピレーションを与えてくれるということに、創設者ジョージ ジェンセンも異論を唱えることはないでしょう。しかし何よりもアラン・シャーフの関心を惹いたのは“鳥”でした。このことは、1990年に発表されたベースにも見受けられます。この作品は“ジョージ ジェンセン”がこれまで送り出したベースの中でも、群を抜いた美しさで、その清楚で簡潔なラインと装飾の完全なる排除は卓越した作品となり、珠玉の逸品の一つに数えられます。
彼が僅かなラインを用いて、その華麗に伸びた首と長いくちばしによって描かれたものがトキ(Ibis)であることに誰も疑念を抱くことはないでしょう。 |