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ヴェネチアのガラス工芸の島・ムラノ島に創設された、由緒あるヴェネチアン・グラスの工房「ナソン・モレッティ」。
15世紀の吹きガラスの伝統技術を受け継ぎながらも
実用性を兼ね備えた製品作りを目指す老舗工房と、その作品の数々をご紹介します。
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1923年に創業したナソン・モレッティは、テーブルウェアの分野でリーディングカンパニーとしてその役割を担ってきました。非日常の芸術的作品と日常使いの本格的なディナーセットの両方を製造できる工房は、数あるヴェネチアのガラス工房の中でもナソン・モレッティただ一つ。創業から受け継がれているモットーは、エレガンス、洗練、そしてたゆまぬリニューアルです。これらの要素によって、ナソン・モレッティはその小さな島の中で、イタリアが誇る最も重要な洗練された企業と認識されるまでに成長してきました。
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何世紀も前からムラノ島では、ヴェネチアンガラスの伝統を後継者たちが代々受け継いできましたが、ナソン・モレッティはその早い段階から、ヴェネチアンガラス独特の芸術的様式の価値を独自の視点で再解釈しながら商品開発を行っています。ナソン・モレッティが創業した1920年代、イタリアで造形芸術が盛んな時代には、新しいトレンドや思想を提案するアバン・ギャルドの代表として考えられていました。
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1955年には、Umberto Nasonによる2色のグラスとボウルのシリーズが、“The Compasso d'Oro" というイタリアの重要なデザイン賞を受賞しました。これは、今までのムラノの標準的製造方法ではなく、新しい審美的影響を創造すべく革新的なガラスの扱い方を追究するナソン・モレッティが、ホワイトとカラーのコントラストによって強調されたピュアですっきりとしたフォルム、クールでエレガントなガラス本来のタッチを創造するに至った成果でもあります。
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90年に及ぶこの革新的な挑戦によってナソン・モレッティは他のメーカーとは一線を画すメーカーとして知られています。色についての知識と絶え間ない研究により、伝統の技と現代のスタイルが融合したホーム&テーブルコレクションを提案しています。
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ナソン・モレッティの作品は、ニューヨーク近代美術MoMA、コーニングガラス美術館、デュッセルドルフ市立美術館Kunstmuseum で見ることができます。サイン、または番号が入った作品では、コノサー(鑑定士)が古代の“錬金術"―、知識、そしてムラノのマスタークラフトマンの伝統の証しを見い出すことでしょう。これらのユニークなコレクターズアイテムに過去の文化の断片を見ることができるのです。
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