【こちらは、1点物の限定商品となります。】
棗(なつめ)蓋裏に茶道裏千家15代目家元、鵬雲斎(千玄室)書付が入っています。
住吉大社がモチーフの古典的な美しい柄で、内金梨地(器物内側に梨の表面のような細かい金彩)がほどこされており、松や橋などが高蒔絵で盛り上げられている格調高い平棗です。平文(四角い金の板金)の数の多いことが見た目の豪華さを際立たせていますが、1ミリにも満たない板金を扱うことは、非常に緻密な作業を要しますので、熟練の職人にしか成し得ない特別な仕事になります。金などの材料費が上がっているため、今からあらためて制作すると倍以上の価格になると言われている貴重な逸品です。
蓋に蒔絵で松と共に優雅にデザインされている「反橋 そりはし(通称 太鼓橋たいこばし)」。
住吉大社の正面鳥居をくぐってすぐの神池に架けられた神橋が「反橋」と称されます。住吉の象徴として名高く「太鼓橋」とも呼ばれており、この橋を渡るだけでおはらいになるとの信仰もあり、多くの参詣者がこの橋を渡り本殿にお参りします。
※住吉蒔絵(すみよしまきえ)
蒔絵意匠の一つ。全国の住吉神社の総本社であり、日本を代表する神社の一つである、大阪「住吉神社」= 住吉大社 の鳥居・太鼓橋・池水・神殿と、その周囲に松をあしらった図柄のものです。桃山時代以後、『源氏物語』や『住吉物語』などに因んだ王朝文芸による伝統的意匠として、盛んに蒔絵意匠に用いられ、金の薄板や切金がふんだんに使用され、机・手箱・硯箱・棗などにデザインされることが多いです。
塗師:参州
「輪島塗のお手入れ方法」
※表面を柔らかな布で磨きあげるようにして拭くことで漆器は艶を放ち、使うほどに美しい色合いになってきます。
■香合(こうごう)
香合(香盒)とは、お茶室で香を焚くための、お香を入れる器です。
日本では、飛鳥時代、仏教伝来と共に香を焚く習慣が広まり、その後茶道の世界でも取り入れられることになりました。
茶道と香と関わりは深く、茶室に集まる人の精神、そして茶室を清める意味で使われます。
お茶を点てるためには、まずお湯を沸かす必要があり、その際に行うのが『炭点前(すみてまえ)』と呼ばれるもので、このとき香が焚かれます。
お香を焚くために使う香炉と合わせて揃えるのもおすすめです。
■棗(なつめ)
棗は茶道において抹茶を入れておく容器です。
その形状がナツメの実に類似していたところから、棗と呼ばれるようになり、棗に入れる抹茶は薄茶となります。
薄茶とは「薄い抹茶」の事で、抹茶の粉末を茶杓1杯半水と一緒に入れることで、 滑らかで薄味の抹茶になります。濃茶を入れられる茶器は茶入をご使用ください。
棗に抹茶を入れる際は、一度「ふるい」などでこした抹茶を入れるのがおすすめです。抹茶の粉末は静電気を帯びやすく、放置しておくと塊ができてしまうため、その塊のままで茶を点ててしまうと、ダマができ味や舌触りが良くなくなります。
棗自体にも華がありますので、インテリアとして飾るだけでも美しく、また花入れなど花瓶として使うことで、趣のある印象を与えてくれます。
また、一口に棗といっても、その形状については細かく分類されます。
スケールごとに、大棗(おおなつめ)・中棗(ちゅうなつめ)・小棗(しょうなつめ)に分けられます。さらに、こちらのように平棗(ひらなつめ)と呼ばれる、碁笥(ごけ 碁石を入れるための容器)のように全体が平べったいものもあります。