Chapter 01 · 1826 ― Herend
ヘレンドと和のおもてなし ─ 1826年ハンガリーから日本の食卓へ
1826年、ハンガリー中部の小さな町ヘレンドに設立された磁器窯は、19世紀のヨーロッパ宮廷で名を上げ、現在はハンガリー王室御用達ブランドとして世界中で愛されています。1851年のロンドン万博では、ヴィクトリア女王が出品作を高く評価し、後に「ヴィクトリア」シリーズの名が冠されました。意外なことに、このヨーロッパ磁器は、日本のおもてなしの席に驚くほど自然に馴染みます。理由は二つあります。一つは、ヘレンドの絵付けが東洋磁器(中国・有田・伊万里)の写しから始まったことです。「インドの華」「シノワズリ」など、本来は東洋の意匠を西洋的に翻訳した文様が中心であり、和食器と並べても違和感がありません。もう一つは、ヘレンドが伝統的に「小ぶりな器」「形違いのバリエーション」を多く展開していることです ── 小皿、豆皿、レンゲ、オートミールボウルなど、和食の用途にそのまま転用できる形状が豊富にあります。客人を迎える「和のおもてなし」の席に、ヘレンドはもう一つの選択肢を提供します。

メンバーシップ

































