逸品 第11回 ドラゴン、そして世界を駆ける
中国において、龍は皇帝の権威の象徴、あるいは皇帝そのものでした。龍の置物や絵柄を用いる場合は決まりがあり、指の本数が決まっていました。最高位である5本の指の龍は、中国での作品のみに見られます。4本の指の竜は、その近隣諸国である朝鮮などで描かれ、3本の指の竜は、近隣諸国より一歩遠くにある国(日本など)で描かれていました。
逸品 第11回 ドラゴン、そして世界を駆ける
中国において、龍は皇帝の権威の象徴、あるいは皇帝そのものでした。龍の置物や絵柄を用いる場合は決まりがあり、指の本数が決まっていました。最高位である5本の指の龍は、中国での作品のみに見られます。4本の指の竜は、その近隣諸国である朝鮮などで描かれ、3本の指の竜は、近隣諸国より一歩遠くにある国(日本など)で描かれていました。
龍、ドラゴン、大蛇に関する神話は、世界各地で語り継がれています。想像上の動物でありながら、なぜ世界各地で似たような神獣として語り継がれているのでしょう?
龍の起源には諸説あります。かつて地球上に生息した恐竜が、人類の記憶の底に隠されていて、龍のイメージで伝えられているという説。氾濫する大河や、雨をもたらす雷を神獣化したという自然現象説。風水にみられるように、エネルギーの流れを龍に例えたという説。脱皮を繰り返す蛇を不死のイメージと重ね合わせ、巨大な蛇を神格化することで、時の王権を強める道具としたという説。
西洋のドラゴン、特に中世以降のドラゴンはもっと寓意を象徴した意味合いが強いように感じます。脱皮をすることによる蛇の不死性の寓意や、地下的なイメージによる不死性や財宝の守護者、また目つきが鋭いことから高い知性を持つといった寓意です。
1700年頃のヨーロッパでは東洋の磁器、景徳鎮や伊万里が貴重な物でした。当時のヨーロッパでは、東洋のような白磁器は生産できなかったからです。諸侯たちは東洋の磁器を求め、ドイツではザクセン候アウグストが、錬金術師のベドガーに白磁器を作るように命じました。ベトガーの努力の末、チルンハウスという伯爵と共に、数年後に欧州で初めて白磁器の生産に成功したのです。アウグストはその技術が他国に漏れないよう、エルベ川と山とで守られたマイセンに工場を建設しました。以来、伝統と革新の理想的融合を示しつづけるこれがマイセンの生まれた発端です。
マイセンを代表する龍文様シリーズ「ドラゴン」。1730年頃、東洋磁器に学んだマイセンが生み出した古典紋様で、繊細な線描と豊かな色彩が手描きで表現されます。コーヒーカップ&ソーサー 200ml は、ブラック・グリーン・ピンク・オレンジの4色展開で、テーブルに東洋の神獣の気品を添えます。
古典紋様の格調を、日常の一杯に。マグカップ 240ml は、ブルー・グリーン・レッド・ブラックの4色展開。コーヒーや紅茶を気軽に楽しめるサイズ感で、ギフトとしても喜ばれる人気アイテムです。
古典の「ドラゴン」紋様を、現代マイセンが新しい意匠で再解釈した「メロディドラゴン」。優雅な音色を奏でるかのような線描と色彩が、神獣の躍動感を伝えます。300年の伝統を礎に、いま一度生まれ変わった龍のシリーズです。
1710年創業以来、マイセンはヨーロッパ磁器の頂点に立ち続けてきました。一点一点が熟練のマイスターによる手描きで仕上げられ、ブルーオニオン、インドの華、アラビアンナイトなど、数多くの名作シリーズを世に送り出しています。「ドラゴン」もまた、東西文化の交流が生んだマイセンの代表的な古典紋様の一つ。神獣文様の歴史と職人の手仕事の結晶を、ぜひお手元でお楽しみください。
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