優美なロココ調の白磁に、
可憐なガーランド
『パセリ』
ヘレンドの「パセリ」シリーズは、ハプスブルク家ととても所縁のあるシリーズです。
『パセリ』
ヘレンドの「パセリ」シリーズは、ハプスブルク家ととても所縁のあるシリーズです。
ヘレンドの故郷であるハンガリーでは、1867年から第1次世界大戦後まで、「オーストリア=ハンガリー帝国」として、オーストリアを統治するハプスブルク家が皇帝を兼任していました。
ミュージカルなどの題材で有名な「エリザベート」の夫であるハプスブルク家の皇帝フランツ・ヨーゼフが統治していたこの時代、ウィーンでは「ビーダーマイヤー様式」という、ほのぼのとした穏やかで素朴な雰囲気が特徴の少しマイナーな美術様式が流行していました。ヘレンドの「パセリ」は、まさにこのビーダーマイヤー様式の特徴を捉えたデザインだといえます。
シンプルで優しい風合いのパセリがリズミカルにガーランド状に描かれた「パセリ」は、皇帝フランツ・ヨーゼフのお気に入りでもありました。
そもそも、「パセリ」の原型は、ハプスブルク家御用達として稼働していたウィーン窯が使っていたパターンでした。しかし、1864年にウィーン窯が閉窯を余儀なくされると、「皇室御用達のデザインがなくなってはならない」と、同じハプスブルク家の統治下にあったヘレンドがウィーン窯のパターンを継承することになります。その時に継承されたデザインのひとつが、「パセリ」なのです。
パセリのモチーフは、ウィーン窯からヘレンドに継承されてから、さらにアレンジが加わり、「ヘレンドのデザイン」として昇華されました。ウィーン窯の「オールドウィンナーローズ」も、ヘレンドに継承後、「ウィーンのバラ」としてヘレンド独自のアレンジが加わっています。そして、よくみると「オールドウィンナーローズ」の時にはなかったパセリ柄が、「ウィーンのバラ」ではさりげなくあしらわれています。
「パセリ」も「ウィーンの薔薇」も、どちらも第1次世界大戦後にハプスブルク家が帝位を退くまでは、ハプスブルク家でしか使えない「門外不出」のデザインでした。
一般的にビーダーマイヤー様式は、アウガルテンの「ビーダーマイヤー」や「ビーダーマイヤーガーランド」のように、シンプルなシェイプの白磁に小花散らしなどの繊細なモチーフが描かれることが多いです。
しかし、「パセリ」はヘレンドならではの優美なロココ調の白磁に可憐なガーランドが施されているので、日常使いだけではなく、特別なシーンでのおもてなし用食器としてもおすすめです。
Photo & writing & Coordinate by Amiko Kano
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