ビング・オーグレンダール|初代1895年から130年余り続く記念プレート
1853年デンマーク・コペンハーゲン。民間窯として産声を上げたビング・オーグレンダールは、初代1895年から130年余りにわたって年代別陶磁器記念プレート「イヤープレート」を発行し続けています。1987年のロイヤルコペンハーゲンへの統合(買収)を経た現在も、B&G のバックスタンプを冠した記念プレートが受け継がれています。
1853年デンマーク・コペンハーゲン。民間窯として産声を上げたビング・オーグレンダールは、初代1895年から130年余りにわたって年代別陶磁器記念プレート「イヤープレート」を発行し続けています。1987年のロイヤルコペンハーゲンへの統合(買収)を経た現在も、B&G のバックスタンプを冠した記念プレートが受け継がれています。
1853年、デンマーク・コペンハーゲン。化学者フレデリック・ヴィルヘルム・グレンダール(Frederik Vilhelm Gr?ndahl)と、ビング兄弟(メイヤー・ヘルマン/ヤコブ・ヘルマン)によって、ひとつの民間陶磁器窯が設立されました。それがビング・オーグレンダール(Bing & Gr?ndahl・略称 B&G)です。
当時のデンマーク陶磁器業界には、1775年に王室の勅命で設立された王立窯ロイヤルコペンハーゲンがすでに確固たる地位を築いていました。B&G はこの王立窯に対し、民間資本で立ち上がった窯として独立した立場から優秀な陶芸家や画家を招聘し、品質とデザインで肩を並べる名窯として成長していきます。
19世紀を通じて、B&G とロイヤルコペンハーゲンはデンマーク陶磁器の二大名窯として国内外で名声を高めました。ルーツの異なる二つの窯が並立する構図は、130年を超える記念プレートの歴史を理解するうえで重要な背景です。
1895年、B&G は最初の「年代別陶磁器記念プレート」を発行します。初代モチーフはユーモラスな宗教的・季節的題材で、以来年代別の絵柄が現代まで続いています。
ロイヤルコペンハーゲンが初代イヤープレートを発行した1908年より13年早く、19世紀末から続く長い歴史を持つシリーズです。「年ごとに1枚だけを発行し、その年が過ぎれば再生産しない」というコンセプトは、当時のデンマーク磁器業界にはなかった新しい試みでした。
以来、毎年のモチーフにはデンマークの歴史的建造物・植物園・教会・港湾などその年を象徴する風景や情景が選ばれてきました。コバルト下絵付けによるレリーフ細工の繊細さも、シリーズを通した一貫した意匠です。1895年から今日まで1枚も途切れることなく発行が続くイヤープレート(クリスマスプレート)は、B&G の歴史そのものを年代別に刻んだ記録でもあります。
1969年、B&G は新しいシリーズを発行します。「マザーズデイプレート」です。動物の母子の姿をモチーフに毎年1枚発行するというコンセプトは、クリスマスの情景を描くイヤープレートとは異なる世界観を持ちながら、同じく年代別コレクションとして設計されました。
モチーフは野生動物の自然な親子の情景から毎年選ばれてきました。クマの親子・シマウマの母仔・ビーバーの親子など、動物界の普遍的な親子の絆が、各年代の一枚に凝縮されます。人生の節目(出産・結婚・誕生日など)に記念年代の一枚を選ぶ贈り物として広まっていきました。
1985年には「チルドレンズデイプレート」が加わり、子供の四季の遊びや手仕事を題材にした作品が毎年描かれるシリーズとして発行が始まります。2024年版「小さな錬金術師」に代表されるように、子供時代のひとときを切り取った場面が年代別コレクションとして展開されました。イヤープレートを起点として始まった B&G の年次発行という試みが、3シリーズ並立という形に発展するまでの90年間の軌跡です。
1987年、ロイヤルコペンハーゲンが B&G を統合(買収)しました。19世紀から約130年にわたって並立してきたデンマーク陶磁器の二大名窯が、同一の企業グループに統合されることとなりました。
この統合(買収)後も、B&G のバックスタンプ(裏印)はそのまま維持されました。シリーズ名・年次発行のコンセプト・モチーフ選定の方針も継続し、現在は Royal Copenhagen A/S グループ傘下において B&G のアイデンティティを保ちながら年次発行が続けられています。
各年代版が基本的に再生産されないという方針も変わりません。統合後の現在も「毎年1枚・翌年には製造終了」という制約が守られてきたことが、1895年からの発行を年代別コレクションとして成立させ続けている根拠です。
2026年版マザーズデイプレートのモチーフは、日本の山岳地に生息するニホンザル(Japanese Snow Monkey)の親子です。B&G がマザーズデイプレートのモチーフとして世界各地の野生動物の母子を採用してきた方針の延長として、2026年は日本固有の野生動物が選ばれました。
1895年の初代発行から130年以上が経過した現在、B&G の年次記念プレートは今もデンマークと世界の各地をつなぐ一枚を生み出し続けています。日本の読者にとっては、見慣れた動物の姿が北欧の磁器に描かれるという、親しみとともに感じられる作品です。
ル・ノーブルでは、このイヤープレートおよびマザーズデイ・チルドレンズデイの3シリーズを取り扱っています。各年代版の在庫状況は下の商品一覧でご確認ください。
ビング・オーグレンダールの記念プレートを手がかりに、ル・ノーブル編集部ではいくつかの見方をまとめています。
ひとつめは、民間窯として出発したという経緯です。王室の意向に縛られない独立した組織でしたからこそ、1895年という早い段階で「年ごとに1枚だけ」という新しいコンセプトの記念プレートを発行できたのではないかと考えています。
ふたつめは、3シリーズの並立が生み出す「人生の記録」としての使い方です。生まれた年のイヤープレートと、出産年のマザーズデイプレートを並べて飾る。成長の節目にチルドレンズデイプレートを加える。そうした使い方が、日本市場でも少しずつ定着しつつあると見ています。
みっつめは、2026年版 Japanese Snow Monkey という現在形です。1895年から130年という時間の射程の中で、今年も新しい一枚が発行されているという事実に、このシリーズの生命力を感じます。
130年余り続く記念プレートの「現在進行形」を象徴する3点をご紹介します。2026年マザーズデイ/イヤープレートの最新版と、35周年記念の特別作品です。

日本の山岳地に生息するニホンザルの親子をモチーフに描いた、130年余りの歴史の現在進行形。

オーフスにある国立屋外博物館を題材に、1895年から132年目の節目となる年代版です。

1969年の発行開始から35周年を記念して別注で制作された、セントバーナードの親子を描いた特別作品。
1895年初代から2026年最新版まで。イヤープレート(クリスマスプレート)・マザーズデイプレート・チルドレンズデイプレートの3シリーズをご覧いただけます。各年代版は基本的に再生産されません。在庫状況はページをご確認ください。
19世紀デンマークの陶磁器二大ブランドです。ロイヤルコペンハーゲンが王立窯として1775年に設立されたのに対し、ビング・オーグレンダール(B&G)は1853年に化学者フレデリック・ヴィルヘルム・グレンダール(Frederik Vilhelm Gr?ndahl)と、ビング兄弟(メイヤー・ヘルマン/ヤコブ・ヘルマン)によって設立された民間窯です。1987年にロイヤルコペンハーゲンに統合(買収)されましたが、現在も B&G ブランドとして記念プレートの製造が続けられています。
1895年から発行されています。ロイヤルコペンハーゲンが初代イヤープレートを発行した1908年より13年早く、19世紀末から続く長い歴史を持つシリーズです。
マザーズデイプレートは1969年から発行され、動物の母子の姿(クマの親子・シマウマの母仔・ビーバーの親子など)が描かれます。チルドレンズデイプレートは1985年から発行され、子供の四季の遊びや手仕事を題材にした作品が描かれます(2024年版「小さな錬金術師」など)。
B&G はマザーズデイプレートのモチーフとして世界各地の野生動物の母子を採用してきました。2026年版では日本の山岳地に生息するニホンザル(Japanese Snow Monkey)の親子が描かれています。日本でも親しみある題材で、ル・ノーブル編集部では注目の一枚と見ています。
記念したい年(出産年・結婚年)のマザーズデイプレートをお選びいただくのが定番です。在庫があればその年の一枚を、無い場合は近年の現行版から大切な方の節目を彩る一品をお選びいただけます。
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