バレエはイタリアで始まり、フランスで発展、ロシアで成熟したと言われています。バレエの起源はイタリアでルネッサンス期に宮廷内で踊った舞踏会だと言われています。当時は、音楽に合わせてステップを踏むBallo(バロ)と呼ばれるダンスであり、今とはかなり違っていたようです。そこに歌が加わり、劇のようになり、かのレオナルド・ダ・ヴィンチが舞台芸術を担当するなど大掛かりな舞台となっていきました。
イタリア・フィレンツェのメディチ家に生まれたカトリーヌ・ド・メディシスは、フランス王家に嫁ぎ、さまざまなイタリアの文化芸術をフランスに持ち込んだとされており、バレエもその一つでした。カトリーヌは宮廷内で舞踏会を何回も開催、数百のバレエ作品がカトリーヌの結婚から20年間の間に作られました。その後、太陽王と称されるルイ14世は即位の際に、数時間にも及ぶバレエの舞台を催し、自らも主演するほどバレエに熱中しました。その後王立の舞踊アカデミーを創設、オペラ座を建築するなど、バレエの中心は宮廷から劇場に移っていきました。
1681年、初めての女性のバレエダンサーが登場します。意外なことにそれまで職業としてのバレエダンサーと言えば男性だけでした。女性ダンサーは、ポアントと呼ばれるつま先立ちで踊ったり、男性だけだった跳躍をするなど、一世を風靡します。しかし、このころ女性ダンサーは、身分の低い人が生計を立てるためにすることが多く、男性がパトロンとなることも多かったようです。18世紀後半には王侯貴族に代わり、庶民がバレエの主役となり、バレエの存在はフランスの人々に身近になりましたが、1873年のオペラ座の火事や、ロマン主義の流行が終焉したことなどにより、フランスではバレエが衰退していくこととなりました。