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アウガルテン300年の歴史|ハプスブルク家が愛したウィーンの磁器窯

ウィーン磁器工房アウガルテンの作品群 - ハプスブルク家時代から現代までのシリーズコレクション

今から約300年前の1718年、ヨーロッパで2番目の磁器窯として操業を始めたウィーン磁器工房。 1744年に女帝マリア・テレジアが本格的に経営に乗り出しハプスブルグ家の支援を受けるようになると、当時の王侯貴族文化のブームにも乗ってマイセンを超える勢いで成長していきました。

しかし1864年には、オーストリア帝国の衰退など時代の趨勢とともに、休窯を余儀なくされます。 60年後の1924年、ベートーベンらがコンサートを開いたアウガルテン宮殿にて、その名もアウガルテン磁器工房として再出発しました。

新たに生み出された作品の数々は、帝国時代の製造所の伝統を受け継ぎながらも、現代の感覚を柔軟に取り入れた新しいアーティストたちによりデザインされています。

  • ヨーゼフ・ホフマン

    ヨーゼフ・ホフマンは、オーストリアを代表する建築家の一人で、有名なウィーン工房の創設者の1人でもあります。ウィーン工房の主な作品には、ブリュッセルのストックレー邸があり、これは内装・外装、家具、日用品などを調和させた「総合芸術」としての彼の考えを実現したもので、ホフマンが建物のデザイン、グスタフ・クリムトが食堂の壁画を担当しました。

    建築に加えて、特にテーブルウェアのデザインでも、彼は美術工芸として実用的であることに注意を払いました。アウガルテンの「メロン・サービス」(Shape No.15)は、ストライプのうねのデザインが、多種多様なパターンを生み出します。現在では、黒と白、黄色と白、青と白などの色の組み合わせのパターンが作られています。

  • アウガルテン メロン・サービス - ヨーゼフ・ホフマンが手掛けたストライプの白磁ティーセット

    ▲ その名の通り、メロンを連想させる形とデザインの「メロン」シリーズ。 「ホフマンメロン」の名前でも知られている。

  • グンディ・ディーツ

    オーストリア陶芸界の第一人者、グンディ・ディーツ。 磁器を用いた、独自の世界観を持つ人物彫刻で国際的に広く知られています。 ウィーン出身である彼女は、長年にわたるアウガルテンとの関わりがあります。 2001年にはオーストリア政府からProfessorの称号を与えられ、1993年以来セラミック国際アカデミーの会員となっています。

  • ▲ ゴットフリート・パラティン氏との合作によって生み出されたシュガーポット。 象徴的な人間の顔をモチーフにした持ち手はディーツ女史のデザイン。

  • エナ・ロッテンバーグ

    20世紀の初めの現代オーストリア陶芸の草分け的存在であり、「ウィーン工房」のメンバーでもありました。 ゆるやかな曲線を持つ白磁のティーセットは、1930年にデザインされたものでありながら、現代人の感覚にも合っています。 ティーポットやシュガーポットのフタも、デザインの完成度の高さに貢献しています。

  • ▲ 「エナセイロン」シリーズのティーセット。流れるように繊細なシェイプは、上品で気品溢れる仕上げ。

  • フィリップ・ブルーニ

    次代のオーストリアのデザイナー、フィリップ・ブルーニは、2006年よりデザインの中心都市ミラノに彼のスタジオを設立しています。 アウガルテンだけでなく、ランプ製作者のMolto Luce、オーストリアの巨大なケータリンググループであるドー&コー、ミネラルウォーターのローマクエレなど有名国際ブランドと仕事をしています。

  • ▲ 2010年にデザインされた「ピノキオ」。
    アウガルテンには珍しく、モダンかつシンプルに配色されたパターンが特徴。

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