全国のみなさん、こんにちは。本社の楠橋です。
今回はイタリアの６回目（復習編）です。
是非、チャレンジして下さいね。
【問題21】
次の�，�ら�い蓮▲ぅ織螢△瞭�器に関する特徴点です。
何の特徴点か、下の（あ）から（え）より選びなさい。
� ．襯優汽鵐垢涼羶粥�花の都に生まれた窯。イスラムから
脱したイタリアの感性。
�◆‥狙發量焼�工ゆかりの窯。陶画家ジョヴァンニ・マリア
の名人技。
�� イストリアート（説話画）陶器の最高峰。幻想的な
ラファエレスクの意匠。
�ぁ．瓮妊�チ家が開いた名窯。「陶器のボッティチェリ」と
いわれた陶画家の技。
（あ）フィレンツェ陶器 （い）カファッジョーロ陶器
（う）カステル・ﾄﾞュランテ陶器 （え）ウルビーノ陶器
では、解答を見ましょう。
【解答】
� 覆◆法´◆覆Α法´�（え） �ぁ覆ぁ�
【解説】
（あ） イタリアの錫釉陶器を意味するマヨリカという語は、
しばしばスペインからの陶器が経由してきたマリョルカ島の
名に由来するとされてきたが、必ずしもそうではない。
マヨリカの語源は、むしろマラガ産のラスター彩陶器を
指す「オブラ・デ・マレーカ」（マラガの製品）という言葉
にある可能性が高い。
（い） きわめて美しいカファッジョーロ製品のいくつかに、
ヤーコポ（1508〜20頃に活動）という署名を残した陶画家
がいた。彼は特にイストリアートの大皿を得意とし、その
優れた絵画的構成により、しばしば「陶器におけるボッティ
チェリ」とも評されている。
ボッティチェリは15世紀半ばにフィレンツェで生まれた、
ルネサンス期を代表する画家である。代表作は「ヴィーナス
の誕生」で、これはメディチ家のために描かれたともいわれ
ている。
（う） カステル・ﾄﾞュランテの陶工で、ジョヴァンニ・マリア
（1508〜30頃に活動、グロテスク模様を得意とした陶画家）
の他に名前が出るのはイストリアートで有名なニコラ・
ペッリパーリオである。彼はかつてマヨリカ陶器における
最も偉大な陶画家と讃えられたが、今日ではその存在が
疑問視されている。
（え） 近年の古文書研究の成果によって、これまで上記（う）
のペッリパーリオ作とされてきた作品の多くが、ウルビーノ
で活動したニコラ・ダ・ウルビーノの作と認められるよう
になった。
グロテスク（注）模様をより発展させたのが、盛期ルネ
サンスを代表するウルビーノ生まれの画家ラファエッロ
（1483〜1520）である。彼が創案したサテュロスや幻想的な
獣を配する意匠は人気を博し、マヨリカ陶器にもしばしば
取り入れられた。ラファエレスクとはラファエッロ風の
という意味である。
（注） 1480年頃、ローマの地下洞窟（グロッタ）で皇帝ネロ
（ローマ帝国の皇帝、在位54〜68）の黄金宮殿が発見
された。そこに描かれた動植物や人間などの奇怪な装飾
模様がルネサンス期に流行し、やがてグロテスクと
呼ばれるようになった。
（参考文献）
１ 大平雅巳著『すぐわかる ヨーロッパ陶磁の見かた』
（2006年6月初版）�蠹豕�美術
２ �蟷垣扈佝如愍楡眄こ�史 改訂版』（2009年3月発行）
それでは、次回をお楽しみに。ごきげんよう。
