陶磁器の母なる都、「景徳鎮」での磁器製作は、官窯(かんよう)が1000年前に開窯してから発展しました。景徳鎮は今日の「世界の陶磁器のふるさと」です。かつて、「景徳鎮」の磁器は、東は韓国を経て日本へ、西はシルクロードや海路を通じてヨーロッパへと広がっていきました・・・。
私たち、ル・ノーブルが取り扱っているヨーロッパを中心とした洋食器は、もともとは全て中国、日本からの輸入品でした。
17世紀のヨーロッパ諸侯は競って東西の美術品を競って蒐集しましたが、中でもドイツのザクセン候アウグスト王は自国で製作するために、錬金術士ベットガーに命じて白い磁器を作らせましたが、1709年にベットガーが白磁の製作に成功したことから、マイセンの歴史が始まりました。
このマイセンをはじめとした洋食器は、皇帝や貴族の献上物としてヨーロッパ各国で独自の文化と共に発展し、民衆の日常品として広まっていき、気品あるデザイン、煌びやかな色使い、完成された形状は21世紀の今では、日本人である私たちの日常にも溶け込んでいるほどです。
今回私たちはこの陶磁器の原点を求めて、中国江西省にある景徳鎮を訪問してきました。
9年前に当社の一人が行ったときは景徳鎮が復興し始めた時で、日常品の食器量産が主に注目を集めていましたが、まだまだ雑貨品のレベルでした。
昨年11月の景徳鎮1000年祭にいって大きく変貌していることを目にして、何とかこの世界に通用する景徳鎮を輸入したいと思い、今年1月25日再訪しました。
経済開放政策は大きく、磁器生産業界にも影響を与え、芸術性の高い作家物が増えてきています。
海外華僑の経済力の影響が大きく、1億円以上で売られている陶磁器も市場に出ています。
景徳鎮市内の市場では芸術品から日用品まで、それぞれ専門小売店によって運営されています。
当社では景徳鎮市の紹介で知り合った会社のみを選び、取引する事を決定しました。 現在、景徳鎮に磁器製造業は2000社以上あり、人口約50万人のうち約10万人が磁器関連の仕事に従事していると言われています。
私たちは、景徳鎮を代表する作家、黄さんの下を訪れ、素晴らしい作品と出会いました。これらを皆様へご紹介するために、黄さんの手によって忠実に復刻された元・明・清、それぞれの時代を代表する「陶磁器の原点」の作品を買い付けして参りました。
今回ご紹介できるのは、景徳鎮千年の歴史のほんの一端ではございますが、皆様に少しでも知っていただき、手にした実感をお喜びいただけましたら幸いです・・・。

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