エマ・ブリッジウォーター（イギリス）

母親へのバースディプレゼントとして、スペシャルなカップソーサーのセットを探していたエマは、自分が求めているものを売っているお店が無いことに失望していました。そして1985年、カラフルで、美しく実用的な陶器を求める自分のような人たちが他にもいると気づいたエマは、陶器の会社を立ち上げました。現在、エマ・ブリッジウォーターは、彼女と夫のマシュー・ライスにより運営されデザインも彼らが企画しています。スポンジウェアのパターンデザインと、シェイプはエマの担当、よりレギュラーなコレクションであるイヤーインザカントリー、バード、アニマルのデザインはマシューによるものです。
デザインのアイデアは、全てエマとマシューと彼らの4人の子供たちの日常生活からインスピレーションを得ています。たとえば輪切りのオレンジが鮮やかなマーマレードパターンは、毎年2月にホームメードマーマレードを作り、カップボードにストックする家族の風習にちなんで制作されました。また、エマ・ブリッジウォーターの全ての陶器の商品はイギリス陶磁器の発祥地であるストークオントレントでハンドメイドにより製造されています。ストークオントレントでも最大の規模を誇る陶磁器メーカーの一つであり、ハロッズや、フォートナム＆メイソン、リバティなどロンドンの有名百貨店でも販売されています。
全てのエマ・ブリッジウォーターのスポンジウェアは、自社でハンドカットされたスポンジスタンプを使っています。19世紀より始まったこの技術は、エマ・ブリッジウォーターの最大の特徴であり、カラフルで特別な魅力をもたらします。エマとマシューは全てのパターンをデザインしており、それらは工場で「はんだごて」を使ってスポンジにカットされます。そしてそのスポンジにインクを付けて、素焼きした陶器にポンポンと模様を描きます。とても複雑なものもありますが、熟練した陶工たちにはお手の物です。手押しのバックスタンプなので、色の濃淡はありますがそれもハンドメイドの魅力です。