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バラリン工房探訪
(イタリアムラノ島)

世界で最も美しいガラスを求めて・・・
 

出会い

ル・ノーブルとバラリン工房の出会いは1999年、京都四条店に次期16代目マエストロのロベルト・バラリンさんと、京都出身の奥様ゆきみさんがいらしたのが始まりでした。

ヴェネチア本島の目と鼻の先にあり、ヴェネチアンガラス工房のほとんどが集中する小さな島『ムラノ島』で、1440年から代々受け継がれている老舗のガラス工房、バラリン工房。 その時持ってきて頂いた、白レース柄の脚付きボウルの美しさに、スタッフもお客様もすっかり魅せられました。 土産物で今まで見てきたヴェネチアンガラスとは異なり、デザイン、色、シェイプ全てが繊細でした。


ヴェネツィアへ

ル・ノーブルのメンバー4人は、2000年2月、ミラノで開催されたヨーロッパ最大級のギフトショー、「MACEF」にて、銀食器やクリスタルの買い付けを終えた後、一路、ヴェネチアへ。

特急インターシティにて、ヴェローナ、パドヴァを通り、3時間。 ヴェネチア本島に着いた頃には、日もすっかり暮れて、真っ白い霧に包まれていました。 車も自転車も通ることの出来ないヴェネチアでは、細い迷路のような路地を互いに譲り合いながら歩きます。

路地を抜けると,霧の中にサンマルコ広場が広がりました。 ここは、映画「旅情」で、キャサリーン ヘップバーンが、恋人と待ち合わせた広場でも有名で、かつてヴェネチア共和国最盛期には、政治文化の中心でした。 イタリア最古のカフェ「フロリアン」も当時のたたずまいのまま、残っています。


Buon giorno!!

次の日、今にも雪の降りそうな寒い朝、水上バスでヴェネチア本島より北東に位置するムラノ島ヘ。

バスを降りて、路地を進むと、煉瓦づくりの1軒の小さな工房が見えました。 ドアをノックすると、京都でお会いしたゆきみさんが出迎えて下さいました。 入ってすぐ木の階段を上がると、そこは大きな炉が幾つも並んだ作業場。 「Buon giorno!!」優しい笑顔で迎えてくれたのは、ブルーのシャツを腕まくりした、白髪混じりのマエストロ、ジュリアーノ・バラリンさんでした。

奥には、息子のロベルトさんと2人の職人さんがいらっしゃいました。 吐く息も白い、外とは違って、1400度にも達する炉のおかげで、工房の中はとても暖かく、中央には、マエストロしか座ることの許されない専用作業台がありました。 バラリン工房では、毎週土曜日、工房オリジナルの「カンナ」と呼ばれるガラス棒を作り、そのカンナを組み合わせて器を作り上げていくそうです。


実演:レース柄のガラスボール
長い金属棒を持ったジュリアーノさん達が、レース柄のガラスボウルの実演を始めました。 まず、ロベルトさんが、高温に溶かした土台のガラスに網柄、レース柄が交互に並べられたカンナを巻き付けて、形を揃えてから、ジュリアーノさんに手渡します。 作業台に座ったジュリアーノさんは、鉄ごて1本で、ボウルの縁のフリルを均等に形付けていきます。 筒状のガラスは、見る見るうちに真っ白いレースのエレガントなガラスボウルになりました。出来上がりまで、約10分。 最後に金属棒をカンカンとたたいて、先に着いていたボウルを外すと完成です。 このように手作業で作られた器は全て、「ポンテ」と呼ばれる金属棒を外した跡が底についているわけです。(*)
実演:ヴェニツィアガラスドール

次に、ル・ノーブルがオーダーしている「ヴェネチアンガラスドール」の実演を。 この時は、レース柄のスカートをはいた女性の方を作って下さいました。

他の金属棒から、溶けたガラスを、マエストロの棒に巻き付け、はさみで切ります。 右手に平たい鉄ごてを持つと、金属棒をくるくる回しながら、つばの広い帽子、髪、そして顔の細部をこての縁ですばやく型付けしていきます。 同じ要領で、棒にガラスを巻き付け、長い鉄ばさみで両側からはさむようにして、袖のフリルを作り、袖からガラスを長く引っ張って、腕を作ります。 最後に見た目にも鮮やかなレースのスカートにとりかかります。 高温の炉で溶かした土台のガラスを、白レースとルビー単色のカンナの並んだ台の上に転がすようにして巻き付け、円錐状になったところで、先をはさみで切ります。 スカートの裾が広がって見える様、ひっくりかえしながら台形に整え、中央の両側をトングではさみます。 頭部、胸部、スカートを、丁寧に溶接すれば完成です。

こうして大切に作られた、ガラスドールは、男女2対のペアとして、ル・ノーブルに出荷されます。

 

貯蔵庫の見学

実演が終わると、1階に降り、ガラスの原料となる炭酸の白粉が置いてある貯蔵庫を見せていただきました。 バラリン工房が作り出す、微妙な淡い色や、その豊富なバリエーションは、ここの配合とカンナの開発で全て決まります。

バラリン工房の作品は、レッティチェロ(網目)、レトルトリー(ねじり)、フィリグリーナ(線状)の規則正しく並んだレースが特徴で、特に網目の中に1つずつ気泡の入った柄の技術は、工房の中でもマエストロ以外出来る人はいない程、難易度が高いそうです。


おわりに

日本でも、雑誌「家庭画報」(97年5月号)で掲載され、トップメーカーとしての地位も名高いバラリン工房。 今まで、有名ブランドの、工場生産された洋陶磁器を取り扱ってきたル・ノーブルでは、これを機にバラリン工房のような有名工房が作る逸品を同時に手掛けていきます。

気品ある、バラリンさんこだわりの器で、華やかな食卓へ。ル・ノーブルがお手伝いします。
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HOW TOヴェネツィアガラスの見方

ムラノ島で専門家に聞きました

  1. 色、柄、形の調和しているものを選びます。
  2. 鉛の入ったクリスタルとは違うので、指で弾いてもピーンという金属音はしません。
  3. 1つ1つ手作りのものは、セットでも色や形に違いがあります。
  4. ガラスの中に気泡が入っていたり、底に「ポンテ」と呼ばれる金属棒を外した跡が着いているものは、宙吹きでガラスが手作りされた証拠。 (*文中参照)
  5. レースガラスは特に、柄が均等に美しく入っていることを確認。

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