フッチェンロイター（ドイツ）

20才の陶磁器ペインターだったカルル・マグヌス・フッチェンロイター氏は、バイエルン王国のシュタインベルクで磁器の原料となるカオリンを発見。1814年ドイツ、バイエルン地方に個人の陶磁器工場を築きました。民間人が企業を創設するだけでも困難な時代、バイエルン王室の御用窯、ニンフェンブルク窯との競合を恐れた中央政府は、ようやく8年後の1822年にカルルに開窯の許可を出しました。ハンドルのない装飾カップや、フルーツボウル、デザート・プレートなどは、初期のころのヒット商品となり、以来フッチェンロイターは、美しい装飾の施された芸術品でありながら、実際に使用するうえでの機能性も重視されたアイテムを製造し続けています。
「いかなるものよりも優れた商品をつくること」を条件に王から授かったバイエルン州のシンボル「ライオンマーク」を誇りにし、今日、伝統的な「ブルーオニオン」パターンや、何世代にもわたって愛されるデザインの「マリアテレジア」などオーセンティックで透光性の高い薄手の磁器を作り続ける一方、デザイナーを起用したオリジナルデザインの食器も作り続けています。フッチェンロイターは2000年にローゼンタール社に加わりました。